日本認知心理学会第15回大会

講演情報

ポスター講演

ポスター発表: 注意, 発達・教育・学習

[P1] ポスター1 《注意, 発達・教育・学習》

2017年6月3日(土) 10:00 〜 12:00 ポスター会場1 (524教室)

[P1-13] 日本人乳児における/b-g/および/l-r/の弁別

*秋元 頼孝1、高橋 美樹1、山根 直人1、柴田 奈津美1、幡野 由理1、森島 三那子2、山田 玲子3、馬塚 れい子1 (1. 理化学研究所BSI言語発達研究チーム、2. 奈良県立医科大学、3. 国際電気通信基礎技術研究所)

キーワード:子音の弁別、馴化・脱馴化法、近赤外分光法

言語発達過程に関して、発達早期の乳児は母語以外に含まれる母音や子音を弁別するのに対し、発達後期の乳児は弁別しなくなるというPerceptual Narrowing仮説が提案されている。本研究では子音の対立/l-r/および/b-g/を用いて、9.5か月の日本人乳児を対象とした馴化・脱馴化法による行動実験と、5.5か月の日本人乳児を対象としたNIRSによる脳活動計測を実施した。実験の結果、/b-g/の変化に対して、9.5か月児の注視時間が増加し、また、5.5か月児の左下前頭回近辺の活動が上昇した。一方、/l-r/の変化に対してはいずれの実験についても有意な効果は認めず、日本人乳児が/l-r/の対立を弁別していることを示唆する結果は得られなかった。慎重な解釈が必要ではあるが、乳児の言語発達過程にはPerceptual Narrowing仮説だけでは説明できない部分があるのかもしれない。

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