日本認知心理学会第15回大会

講演情報

ポスター講演

記憶

[P4] ポスター4 《記憶》

2017年6月4日(日) 10:00 〜 12:00 ポスター会場2 (522教室)

[P4-04] 概括的な記憶の反復検索による具体的な自伝的記憶の検索困難

*松本 昇1,2、望月 聡3 (1. 京都大学大学院人間・環境学研究科、2. 日本学術振興会 特別研究員、3. 筑波大学人間系)

キーワード:自伝的記憶の具体性の減少、自伝的記憶の概括化、検索誘導性忘却

自伝的記憶の具体性の減少(rAMS)は,特定の日時・場所で起こった具体的な記憶の検索が困難となり,その代わりに複数の出来事が集約された概括的な記憶を検索しやすくなることを指す。rAMSを説明しうる理論のひとつに自伝的記憶の検索誘導性忘却(RIF)がある。これまで,具体的な記憶間におけるRIFが認められてきたが,概括的な記憶と具体的な記憶との間でRIFが生じるかどうかは定かでない。本研究では,概括的な記憶の反復検索が具体的な記憶にRIFを生じさせるか検討した。研究1,2の結果から,概括的な記憶は,同一の意味的階層に含まれる具体的な記憶の検索を促進するが,異なる意味的階層に属する具体的な記憶にRIFを生じさせることが示唆された。これらの結果は,概括的な記憶の日常的な反復検索によってrAMSが生じる可能性を示している。

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