[PB034] 教育研究会の教育効果に関する一考察
研究会の教育効果の構成概念解明と教育効果検証の試みの過程
キーワード:教育効果, 構成概念, 効果の検証
Ⅰ目的
本研究は「教育研究会」における教育効果の構成概念を明らかにするとともに,その変容過程を明らかにすることとし,「教育研究会」の目的や教育的ねらいに即した教育効果の検証を行うことを目的とする。なお,「A小学校教育研究会」(以下:教育研究会と記)とは,研究会当日の授業発表に限定するものではなく,研究会に至る一連の学習及び事後の学習効果を含むものを指す。
Ⅱ研究方法
1.調査対象
調査は,平成2X年度「A小学校教育研究会」に参加する,全校生児童557名を対象とする。その内,分析対象者は,教科の授業出席率80%以上かつデータの欠損がない児童とする。
2.調査期間と調査方法
調査期間は平成2X年4月1日から同年度3月31日までとし,調査方法は自記式の質問紙を用いて実施する。調査の実施時期は「教育研究会」の事前,事後,事後1ヵ月後の合計3回とした。いずれも学級担任に依頼し,各教室で調査を実施した。なお,教育研究会当日の授業発表学級に限定せず,プレ発表授業,グループ発表授業の学級においても実施する。事前とは単元導入前,事後とは単元終了後,1ヵ月後とは単元終了後の1ヵ月後とする。
3.調査内容
(1)教育研究会における教育効果の構成概念
予備調査として,2年生から6年生(466名)に対して,①「あなたは体育の学習がすきですかきらいですか。」という質問を設定し,その理由についても回答を求めた。回答方法は「はい」もしくは「いいえ」の2件法とし,「はい」,「いいえ」と回答したいずれの児童に対して,その理由についても具体的な記述を求め,体育学習の具体的な教育効果を示す項目の収集を行った。その結果426名の児童から回答を得た。
この予備調査の結果をもとに,本研究会に携わる全教員で,研究会の目的や教育的なねらいに即した教育効果についてのブレインストーミングを行った。その際に「体育研究会」の教育効果を全体的に網羅し,偏りのない項目を作成するために,参加者は本校の教育目標を念頭におき,体育学習を構成している体育科の観点別評価(①運動への関心・意欲・態度,②運動についての思考・判断,③運動についての技能)の各観点につき必ず1項目は提案するように条件をつけた。
ブレインストーミングによって提案される項目は,体育学習(教育研究会)の教育効果として適切かつ妥当なものかについて検討を行った。その結果,教育研究会の教育効果として56項目がキーワード化されたが,①本校の実態に応じていない項目,②日常場面と乖離している項目,③表現が類似あるいは重複している項目等を修正・削除したところ最終的に24項目となった。
これらの過程を経て作成された質問項目の回答方法は「とてもよくあてはまる」から「まったくあてはまらない」までの4段階の間隔尺度とした。
(2)教育研究会(一連の学習)の経験を生かした実践経験の有無
教育研究会実施1か月後の調査で「体育学習から学んだことを生かして実際に何かやりましたか。」という質問を設定し,研究会の体験を生かした実践体験の有無についても回答を求める。回答方法は「はい」もしくは「いいえ」の2件法とし,「はい」と回答した児童には実践した内容についても具体的な記述を求めることにする。
4.分析方法
「A小学校体育研究会における教育効果の構成概念」の分析は,事前調査で得た24項目を得点化し,探索的因子分析等による項目の精選作業を行う。次に,「教育研究会の教育効果」を明らかにするために,事前・事後・事後1か月後で,前述の結果で示された各下位因子の平均(M)及び標準偏差(SD)を算出し,各下位因子の得点を従属変数,調査時期を要因とした一要因分散分析を行うこととする。
Ⅲ今後の予定
24項目についての探索的因子分析の実施し,教育効果の構成概念を明らかにすること。更に,6月以降に展開される体育学習の教育効果の検証を行っていくこと。
本研究は「教育研究会」における教育効果の構成概念を明らかにするとともに,その変容過程を明らかにすることとし,「教育研究会」の目的や教育的ねらいに即した教育効果の検証を行うことを目的とする。なお,「A小学校教育研究会」(以下:教育研究会と記)とは,研究会当日の授業発表に限定するものではなく,研究会に至る一連の学習及び事後の学習効果を含むものを指す。
Ⅱ研究方法
1.調査対象
調査は,平成2X年度「A小学校教育研究会」に参加する,全校生児童557名を対象とする。その内,分析対象者は,教科の授業出席率80%以上かつデータの欠損がない児童とする。
2.調査期間と調査方法
調査期間は平成2X年4月1日から同年度3月31日までとし,調査方法は自記式の質問紙を用いて実施する。調査の実施時期は「教育研究会」の事前,事後,事後1ヵ月後の合計3回とした。いずれも学級担任に依頼し,各教室で調査を実施した。なお,教育研究会当日の授業発表学級に限定せず,プレ発表授業,グループ発表授業の学級においても実施する。事前とは単元導入前,事後とは単元終了後,1ヵ月後とは単元終了後の1ヵ月後とする。
3.調査内容
(1)教育研究会における教育効果の構成概念
予備調査として,2年生から6年生(466名)に対して,①「あなたは体育の学習がすきですかきらいですか。」という質問を設定し,その理由についても回答を求めた。回答方法は「はい」もしくは「いいえ」の2件法とし,「はい」,「いいえ」と回答したいずれの児童に対して,その理由についても具体的な記述を求め,体育学習の具体的な教育効果を示す項目の収集を行った。その結果426名の児童から回答を得た。
この予備調査の結果をもとに,本研究会に携わる全教員で,研究会の目的や教育的なねらいに即した教育効果についてのブレインストーミングを行った。その際に「体育研究会」の教育効果を全体的に網羅し,偏りのない項目を作成するために,参加者は本校の教育目標を念頭におき,体育学習を構成している体育科の観点別評価(①運動への関心・意欲・態度,②運動についての思考・判断,③運動についての技能)の各観点につき必ず1項目は提案するように条件をつけた。
ブレインストーミングによって提案される項目は,体育学習(教育研究会)の教育効果として適切かつ妥当なものかについて検討を行った。その結果,教育研究会の教育効果として56項目がキーワード化されたが,①本校の実態に応じていない項目,②日常場面と乖離している項目,③表現が類似あるいは重複している項目等を修正・削除したところ最終的に24項目となった。
これらの過程を経て作成された質問項目の回答方法は「とてもよくあてはまる」から「まったくあてはまらない」までの4段階の間隔尺度とした。
(2)教育研究会(一連の学習)の経験を生かした実践経験の有無
教育研究会実施1か月後の調査で「体育学習から学んだことを生かして実際に何かやりましたか。」という質問を設定し,研究会の体験を生かした実践体験の有無についても回答を求める。回答方法は「はい」もしくは「いいえ」の2件法とし,「はい」と回答した児童には実践した内容についても具体的な記述を求めることにする。
4.分析方法
「A小学校体育研究会における教育効果の構成概念」の分析は,事前調査で得た24項目を得点化し,探索的因子分析等による項目の精選作業を行う。次に,「教育研究会の教育効果」を明らかにするために,事前・事後・事後1か月後で,前述の結果で示された各下位因子の平均(M)及び標準偏差(SD)を算出し,各下位因子の得点を従属変数,調査時期を要因とした一要因分散分析を行うこととする。
Ⅲ今後の予定
24項目についての探索的因子分析の実施し,教育効果の構成概念を明らかにすること。更に,6月以降に展開される体育学習の教育効果の検証を行っていくこと。