The 57th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表

ポスター発表 PF

Thu. Aug 27, 2015 4:00 PM - 6:00 PM メインホールA (2階)

[PF006] 学校危機への臨床心理士による支援の実態(4)

コーディネーターアンケートから

林幹男1, 窪田由紀2, 樋渡孝徳3, 山田幸代4, 向笠章子5, 山下陽平6 (1.福岡大学, 2.名古屋大学, 3.北九州市スクールカウンセラー, 4.北九州市子ども総合センター, 5.聖マリア病院, 6.名古屋大学)

Keywords:学校危機, 緊急支援, コーディネーター

問題と目的
突然の事件・事故への遭遇等によって生じる学校危機への臨床心理士による支援は,徐々に体制が整備され各地で実施されている。しかしながら,実施体制や支援プログラムの詳細は明らかではない。本報告では,より実効性の高い体制整備やプログラムの精緻化に向けての基礎資料を得るために実施したコーディネーターアンケートから,各都道府県の支援体制について検討する。
方 法
調査方法 実施方法は窪田ら(2015)の通り。内容はTable1。実施に際しては名古屋大学教育発達科学研究科倫理委員会の承認(13-428)を得た。
対象 37名(31都道府県市心理士会)の学校臨床心理士ワーキンググループコーディネーター(以下Cdor)。
結果と考察
全体の結果 同じ所属の心理士会から複数名の回答がある所もあるが,事案(内容,場所等)により複数の動きがある可能性も考慮し,今回はそれぞれを別個の回答として扱った。
マニュアル マニュアルについての結果はTable2.3の通りである。半数以上があるという回答であった。作成元については複数回答式である。
依頼ルート 依頼ルートについて,半数以上が教育委員会から心理士会であることが一般的であるという回答であったが,直接SCや外部CPに依頼がいくこともあるという回答であった。
緊急支援体制 一般的な体制としては,支援チームの配備,外部CPの追加配置という順であった。行われている体制としては当該校SCの時間増という回答が,最も多くなっていた。
バックアップ体制 バックアップ体制は,心理士会としての組織的支援という回答が半数以上であった。ついで多いその他については,Cdorや理事の個人的支援や教育委員会任命のSVが行うといった回答が見られた。
一般的に行われる支援 一般的に行われる支援としては,児童生徒カウンセリング,保護者への対応,教職員へのカウンセリングの順であり,個別対応が重視されているという結果であった。
まとめと今後の課題 各心理士会で体制に違いがあることが窺えた。今後,より詳細に検討し,効果的な体制について検討する必要がある。

*本研究の実施に際しては日本学術振興会科研費 基盤研究(B)(No.25285191)の助成を受けた。