The 57th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表

ポスター発表 PG

Fri. Aug 28, 2015 10:00 AM - 12:00 PM メインホールA (2階)

[PG068] 怒り経験に対する心理教育的介入

淡野将太 (島根大学)

Keywords:怒り, 攻撃, 介入

目的
怒り経験に対する心理教育的介入を行う。怒りを経験した際に気晴らしを行う心理教育的介入を実施し,後の攻撃行動であるやつ当たりの低減を試みる。
方法
研究参加者 大学生31人(介入群:女性13人,男性4人,平均年齢18.59歳,SD=0.62,統制群:女性9人,男性5人,平均年齢18.79歳,SD=0.58)が研究に参加した。
デザイン 2週間の介入を構成した。介入群には,怒りおよび攻撃行動に関する研究知見を教示し,怒りを経験した際に気晴らしを行うように教示した。気晴らしと攻撃行動に関する評定を,プレテスト(1日目),ポストテスト(7日目),フォローアップテスト(14日目)において実施した。
尺度 (a)気晴らし:気晴らしに従事する程度を1項目(i.e. 趣味など自分の好きなことをして気晴らしをする)で測定した。(b)攻撃:やつ当たりに従事する程度を2項目(e.g. 怒りの対象ではない他の人(家族,友人,先輩や後輩,恋人,など)を叩いたり蹴ったりしてやつ当たりする)で測定した。
結果
気晴らし 気晴らし得点(介入群:プレM=6.47,SD=1.77,ポストM=9.12,SD=1.05,フォローアップM=8.71,SD=1.36,統制群:プレM=7.00,SD=2.29,ポストM=7.79,SD=2.12フォローアップM=7.14,SD=2.32)について,2(介入:介入,統制,研究参加者間要因)×3(時期:プレ,ポスト,フォローアップ,研究参加者内要因)の分散分析を行った結果,交互作用(F (2, 58)=4.93, p=.011)が有意だった。介入の単純主効果は,ポスト(F (1, 29)=5.19, p=.030, ηG2=.15, ωG2=.12)およびフォローアップ(F (1, 29)=5.48, p=.026, ηG2=.16, ωG2=.13)で有意であり,プレでは有意ではなかった(F (1, 29)=0.53, p=.473, ηG2=.02, ωG2=.00)。時期の単純主効果は介入群において有意であり(F (2, 32)=26.91, p < .001, ηG2=.41, ωG2=.39),プレにおける気晴らし得点は,ポストおよびフォローアップより有意に低く,ポストおよびフォローアップの間に有意な差はなかった。時期の単純主効果は,統制群においては有意ではなかった(F (2, 26)=0.82, p=.452, ηG2=.02, ωG2=.00)。
攻撃 攻撃得点(介入群:プレM=6.35,SD=2.50,ポストM=3.47,SD=1.33,フォローアップM=3.35,SD=1.27,統制群:プレM=5.64,SD=2.82,ポストM=5.79,SD=3.19フォローアップM=6.21,SD=3.02)について,2(介入:介入,統制,研究参加者間要因)×3(時期:プレ,ポスト,フォローアップ,研究参加者内要因)の分散分析を行った結果,交互作用(F (2, 58)=15.35, p < .001, Figure 1)が有意だった。介入の単純主効果は,ポスト(F (1, 29)=7.43, p=.011, ηG2=.20, ωG2=.17)およびフォローアップ(F (1, 29)=12.64, p=.001, ηG2=.30, ωG2=.27)で有意であり,プレでは有意ではなかった(F (1, 29)=0.55, p=.463, ηG2=.02, ωG2=.00)。時期の単純主効果は介入群において有意であり(F (2, 32)=31.94, p < .001, ηG2=.39, ωG2=.37),プレにおける攻撃得点は,ポストおよびフォローアップより有意に低く,ポストおよびフォローアップの間に有意な差はなかった。時期の単純主効果は,統制群においては有意ではなかった(F (2, 26)=0.55, p=.582, ηG2=.01, ωG2=.00)。
考察
結果は,心理教育的介入の効果を示した。本研究では,気晴らしを用いた介入を行ったが,認知的再評価を用いた介入も有用と考えられる。また,攻撃指標にやつ当たりを用いたが,直接的攻撃を攻撃指標として検討する必要もある。