The 58th meeting of the Japanese association of educational psychology

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ポスター発表 PE(01-64)

ポスター発表 PE(01-64)

Sun. Oct 9, 2016 1:30 PM - 3:30 PM 展示場 (1階展示場)

[PE40] 授業者のグループ学習に対するイメージ

グループ学習イメージ尺度作成の試み

竹内利光1, 近藤和也2 (1.河合塾, 2.福島学院大学大学院)

Keywords:アクティブラーニング型授業, グループ学習, イメージ

目   的
 学習者の能動的な学習を指向したアクティブラーニング型授業(溝上, 2014; 松下, 2015)において,少人数でのグループ学習は重要な位置を占めている。授業者がグループ学習を授業に導入する際,グループ学習の意義や効果,具体的な指導法や技法に対する認識や理解は,授業を効果的に進める際に重要な要因になりうる。そこで本研究は,授業者がもつグループ学習に対するイメージを測定する尺度を作成することを目的とした。
方   法
(調査1)
 被調査者 教員採用試験対策講座を受講している大学生 (3,4年生) 87名 (男性31名,女性56名)。
 質問紙 「集団・グループなどで学習させるときに考えられるメリットやデメリットを教員の視点から挙げてください」という教示文に対して,自由記述で回答を求めた。
(調査2)
 被調査者 (調査1)と同じ講座を受講している大学生 (3,4年生),大学院生 (修士1年,博士1年) 146名 (女性74名,男性72名)。
 質問紙
35の質問項目からなる「暫定版グループ学習イメージ尺度」を使用した。質問項目は調査1で収集した自由記述, 高旗ら (2010) を参考にして作成した。講義形式の一斉指導や個別指導と比較してグループ学習を行うとき,あなたが授業を実際に担当していることを想定して以下の質問に回答してください」という教示文に対して各項目について5段階評定で回答を求めた。
結   果
 グループ学習イメージ尺度 (35項目) について探索的因子分析(主因子法,プロマックス回転)の結果,『学習活動や目標到達への困難さ』,『こども理解』,『子ども個人の学びと支援』,『子どもの成長への貢献』,『効率性』の5つの下位尺度を構成した (Table 1)。
 またモデルの妥当性を検討するために,構造方程式モデルによる確認的因子分析を行ったところ,モデルの適合度指標は,GFI=.83,AGFI=.79,RMSEA=.07であった。内的一貫性(α係数)は,.48~.67であった。