10:00 〜 12:00
[PD10] 発達障害児の生涯発達支援における、特別支援教育と放課後ディサービスとの協働
異業種間の認識の違い、支援ニーズの役割にスポットを当てて
キーワード:協働, 支援ニーズ, 専門性
はじめに
平成24年から障害者総合支援法で,障害児の放課後ディサービス事業が始まった。それ以前では,NPO法人が放課後児童健全育成事業として,放課後児童クラブに発達障害を持つ子供を受け入れていることがあったが,様々な問題が出て,施設側の受け入れも少なかった。
制度化し,国民健康保険からの給付金で開始された年から,新規事業者がタケノコのような勢いで増加し,2016年現在では と事業所数もかなりの数に増加していった。
当初,放課後ディサービスにおいて,事業所を担う指導員の過去の職業経験からも,障害児者の経験がほとんどなくサービスが整うのであろうかという懸念があり,利用者を理解したサービスが行えるのかが課題であった。
(研究の目的と方法)
サービスの関りで最も密接な関係にあるのは,小中高等学校や特別支援学校である。教育分野としては,平成19年度から特別支援教育制度が始まり,通常学級に籍を置く発達障害と思われる子供たちも対象になった。教育の分野でも,当初は,特別支援教育は教員たちも手探りで行っていたが,制度や研修,多くの現場の教員たちによる研修などで現在では,教育の重要な分野として位置づいている。ベテランでかつ,発達障害に関する知識を持った教員たちがリーターとなり,初任者研修や年次研修の講師として指導している。また,特別支援学校も地域のセンター的役割を持ち,地域の学校の相互支援をしている。スクールクラスターという相互支援システムを通じて,校種の垣根を越えて支援が行われており,10年かけて,このシステムは熟成されてきている。
さて,始まって約5年が経過し,今後,ますます学校との協働が叫ばれる中で,スクールクラスターの一つの機能として重要性が増している。
学校と協働していく視点として何が重要になってくるのであろうか。研究の事始めとして,学校や療育センターや医療機関との関係性での,お互いの認識の仕方や認識のずれ,価値観の違いなどを調査して,特性を明らかにしていくとともに,うまく機能していくためには,どんな情報のやり取りが重要で,障害の軽重の違いによるもの,視覚や聴覚,肢体不自由などを併せ持った子供に対しての違い,指導員・教員・福祉専門職,医療専門職の違いからの視点,小中学校や高等学校,特別支援学校の校種や学年の違いなどを材料にして,お互いの視点を整理していくことが,効果的な協働を生み出していくのではないかと仮定し,研究を進めていきたいと考える。
研究 1
スクールクラスターにおける,小中学校,高校,特別支援学校と放課後ディサービスの役割と互いの認識
研究 2
障害別の視点
発達障害,知的障害,肢体不自由,視覚聴覚障害の支援の特性と放課後ディサービスの役割。
研究 3
教員・医療・福祉など専門職による視点の違いと協働
研究 4
支援ニーズ別による視点
ディスレクシアなど個別の学習支援
社会性向上のための集団に視点を置いた視点
運動動作の向上のための身体に重点を置いた視点
不登校など,二次障害などで,心理的なサポートに重点を置いた視点
国際教育で外国籍の子供の日本文化の理解に重点を置いた視点
これらの4つの研究を整理して,統計処理を施すことにより,放課後ディサービスの役割の明確化と支援の視点が明らかになってくると考えられる。
おわりに
これらの視点に関して当日とは多くのご意見をいただき研究を始める視点が適正かどうかを見極め,研究を進めていきたいと考えている。
平成24年から障害者総合支援法で,障害児の放課後ディサービス事業が始まった。それ以前では,NPO法人が放課後児童健全育成事業として,放課後児童クラブに発達障害を持つ子供を受け入れていることがあったが,様々な問題が出て,施設側の受け入れも少なかった。
制度化し,国民健康保険からの給付金で開始された年から,新規事業者がタケノコのような勢いで増加し,2016年現在では と事業所数もかなりの数に増加していった。
当初,放課後ディサービスにおいて,事業所を担う指導員の過去の職業経験からも,障害児者の経験がほとんどなくサービスが整うのであろうかという懸念があり,利用者を理解したサービスが行えるのかが課題であった。
(研究の目的と方法)
サービスの関りで最も密接な関係にあるのは,小中高等学校や特別支援学校である。教育分野としては,平成19年度から特別支援教育制度が始まり,通常学級に籍を置く発達障害と思われる子供たちも対象になった。教育の分野でも,当初は,特別支援教育は教員たちも手探りで行っていたが,制度や研修,多くの現場の教員たちによる研修などで現在では,教育の重要な分野として位置づいている。ベテランでかつ,発達障害に関する知識を持った教員たちがリーターとなり,初任者研修や年次研修の講師として指導している。また,特別支援学校も地域のセンター的役割を持ち,地域の学校の相互支援をしている。スクールクラスターという相互支援システムを通じて,校種の垣根を越えて支援が行われており,10年かけて,このシステムは熟成されてきている。
さて,始まって約5年が経過し,今後,ますます学校との協働が叫ばれる中で,スクールクラスターの一つの機能として重要性が増している。
学校と協働していく視点として何が重要になってくるのであろうか。研究の事始めとして,学校や療育センターや医療機関との関係性での,お互いの認識の仕方や認識のずれ,価値観の違いなどを調査して,特性を明らかにしていくとともに,うまく機能していくためには,どんな情報のやり取りが重要で,障害の軽重の違いによるもの,視覚や聴覚,肢体不自由などを併せ持った子供に対しての違い,指導員・教員・福祉専門職,医療専門職の違いからの視点,小中学校や高等学校,特別支援学校の校種や学年の違いなどを材料にして,お互いの視点を整理していくことが,効果的な協働を生み出していくのではないかと仮定し,研究を進めていきたいと考える。
研究 1
スクールクラスターにおける,小中学校,高校,特別支援学校と放課後ディサービスの役割と互いの認識
研究 2
障害別の視点
発達障害,知的障害,肢体不自由,視覚聴覚障害の支援の特性と放課後ディサービスの役割。
研究 3
教員・医療・福祉など専門職による視点の違いと協働
研究 4
支援ニーズ別による視点
ディスレクシアなど個別の学習支援
社会性向上のための集団に視点を置いた視点
運動動作の向上のための身体に重点を置いた視点
不登校など,二次障害などで,心理的なサポートに重点を置いた視点
国際教育で外国籍の子供の日本文化の理解に重点を置いた視点
これらの4つの研究を整理して,統計処理を施すことにより,放課後ディサービスの役割の明確化と支援の視点が明らかになってくると考えられる。
おわりに
これらの視点に関して当日とは多くのご意見をいただき研究を始める視点が適正かどうかを見極め,研究を進めていきたいと考えている。