13:30 〜 15:30
[PE51] 在日中国人留学生の異文化ストレスによる日本語学習意欲への影響
日本語学校在学の学生を対象として
キーワード:日本語学習意欲, 異文化ストレス, 在日中国人留学生
研究背景
2008年に,文部省は2020年を目途に「留学生30万人計画」と大幅な受け入れ方針を表明している(文部科学省,2008)。日本で学ぶ留学生の約7割程度は,日本語学校で2年程度学び,日本の大学などに進学しており,日本語学校は大学進学のための予備校的存在となっている(垣渕,1993)。そのため,留学生にとって日本語学習意欲を維持しながら進学準備を行うことが,重要な課題となる。ところが,自国から外国に移住することで,これまで使用していた言語や表現方法,親しんでいた衣食住の様式から生活リズムまで大きく変化するため(高井,1989),通常外国人留学生には大きく異文化ストレスがかかると予想される。また,日本語学校にいる留学生は私費留学生が多く,奨学金制度も大学生ほど充実していないため,生活と学習の両立に苦しむ生徒の声もよく耳にする。このように,日本語学習意欲が高まったり低くなったりする要因として,異文化ストレスの存在が大きく影響すると考えられる。来日した留学生のかかえる異文化ストレスの実態を把握し,日本語学習意欲にどのように影響しているかを知ることによって,留学生を支援する手がかりが得られると考えられる。
研究目的
在日日本語学校の中国人留学生が感じる異文化ストレスの現状を把握して分析することにより,異文化ストレスは日本語勉強意欲にどのような影響するのかを考察する。
仮 説
来日期間の長い方がストレスを「すごく問題である」と感じやすい。その中でストレスの経済に関する項目と進学に関する項目が学習意欲に一番影響すると予想する。経済問題を感じる学生が学習意欲低い。逆に進学に問題を感じる学生は学習意欲が高いと考える。
研究方法
1.予備調査
目的:日本語学校に在学する中国人留学生用のストレスの尺度紙を作成するため,その実態を調ベた。
対象:都内にある日本語学校在学中の中国人学生4名 (男性2名,女性2名)。
個人情報の流出には厳重に注意し,面接の結果から個人が特定されることはないと約束し,4人にそれぞれ約30分のインタビューを実施した。
面接内容:在日の日本語学校の中国人留学生活の中で困ったこと,嫌に思ったこと等の体験について聴取した。
結果:Figure1で示す。
考察:調査によって,日本語学校の中国人留学生は異文化ストレスが確かに存在している。結果に基づいて,江(2005)の「異文化ストレス」尺度に加える。
2.本調査
実施予定時間:2017年5月
実施予定学校:都内の日本語学校
実施対象:日本語学校在学の中国人留学生
対象人数:150人程度
質問紙の実施:
・異文化ストレス尺度(江,2015)
・日本語学習意欲尺度(加曽利,2008)
分析方法:因子分析で分析した。
2008年に,文部省は2020年を目途に「留学生30万人計画」と大幅な受け入れ方針を表明している(文部科学省,2008)。日本で学ぶ留学生の約7割程度は,日本語学校で2年程度学び,日本の大学などに進学しており,日本語学校は大学進学のための予備校的存在となっている(垣渕,1993)。そのため,留学生にとって日本語学習意欲を維持しながら進学準備を行うことが,重要な課題となる。ところが,自国から外国に移住することで,これまで使用していた言語や表現方法,親しんでいた衣食住の様式から生活リズムまで大きく変化するため(高井,1989),通常外国人留学生には大きく異文化ストレスがかかると予想される。また,日本語学校にいる留学生は私費留学生が多く,奨学金制度も大学生ほど充実していないため,生活と学習の両立に苦しむ生徒の声もよく耳にする。このように,日本語学習意欲が高まったり低くなったりする要因として,異文化ストレスの存在が大きく影響すると考えられる。来日した留学生のかかえる異文化ストレスの実態を把握し,日本語学習意欲にどのように影響しているかを知ることによって,留学生を支援する手がかりが得られると考えられる。
研究目的
在日日本語学校の中国人留学生が感じる異文化ストレスの現状を把握して分析することにより,異文化ストレスは日本語勉強意欲にどのような影響するのかを考察する。
仮 説
来日期間の長い方がストレスを「すごく問題である」と感じやすい。その中でストレスの経済に関する項目と進学に関する項目が学習意欲に一番影響すると予想する。経済問題を感じる学生が学習意欲低い。逆に進学に問題を感じる学生は学習意欲が高いと考える。
研究方法
1.予備調査
目的:日本語学校に在学する中国人留学生用のストレスの尺度紙を作成するため,その実態を調ベた。
対象:都内にある日本語学校在学中の中国人学生4名 (男性2名,女性2名)。
個人情報の流出には厳重に注意し,面接の結果から個人が特定されることはないと約束し,4人にそれぞれ約30分のインタビューを実施した。
面接内容:在日の日本語学校の中国人留学生活の中で困ったこと,嫌に思ったこと等の体験について聴取した。
結果:Figure1で示す。
考察:調査によって,日本語学校の中国人留学生は異文化ストレスが確かに存在している。結果に基づいて,江(2005)の「異文化ストレス」尺度に加える。
2.本調査
実施予定時間:2017年5月
実施予定学校:都内の日本語学校
実施対象:日本語学校在学の中国人留学生
対象人数:150人程度
質問紙の実施:
・異文化ストレス尺度(江,2015)
・日本語学習意欲尺度(加曽利,2008)
分析方法:因子分析で分析した。