[PG35] 10代の学習スタイル別コーチング実践例
20年間のデータから
Keywords:学習スタイル, コーチング, 優位感覚
概 要
2000年より高校生という思春期年代を「コーチング」という手法でサポートをしている。波寄せるグローバル化に対応できる人材育成が日本の教育業界では急務である。多様性を受け入れ,自立/自律した大人を育てることが私たち教育従事者の役割だと考える。本発表では,17年間,東京,谷所在の米国通信制高校で「学習スタイル」と「エゴグラム」のアセスメントを行い,利用しながらマンツーマンで生徒サポートをしている試みを紹介する。
始めに
東京インターハイスクールでは,アメリカのカリフォルニア州のLearning Success Instituteで開発されたLearning Style(学習スタイル)のアセスメントを入学時と毎年の学年の切り替わるタイミングで生徒全員に実施している。学習スタイルだけでなく2015年からはエゴグラム(交流分析)のアセスメントも加えている。コミュニケーションの傾向や気質,学習環境,優位感覚などを事前に把握することで担当の学習コーチと生徒の間の信頼関係作りの時間が短縮される。単位取得は完全なPBL(成果物ベース)であるため個々の学習スタイルを把握することにより得意分野をアセスメントから読み取り的確な声かけや指導が可能となっている。
学習スタイル:ラーニングサクセスの学習スタイルではアセスメントによって5つの分類をしている。気質,優位感覚,才能,学習環境,興味関心だ。
気質:
表現実行型:自発性や挑戦,活発タイプ,思索創造型:一人で楽しむ,抽象概念で考える,空想にふけるタイプ,発明型:発明思考,集中力が高く実験が好きでひらめくタイプ,関係影響型:チームワークが得意,協力的,親しみやすいタイプ,組織遂行型:スケジュールや計画が好き,勤勉タイプの5つに分けている。
優位感覚:学習をする際に視覚優位か,聴覚優位か,体感覚優位かの3つに分けて考える。学習方法をそれぞれの優位感覚に当てはまる方法で提案している。
才能:
ハワードガードナーのMI理論をもとにした才能の分類。音楽的,数学理論的,空間的,身体動的,自然と触れ合う,動物と交流,ユーモア,日常生活向上,対人的,内省的,機械理論,言語理論,空間的,音楽的,といった才能を数値によって出している。
興味:
記述式の項目なので生徒本人が家で,社会で,学校で興味を持った事項を把握する。
学習環境:音,温度,姿勢,食べ物,色,交流,証明,時間帯によって学習を進めやすい環境が分かる。
エゴグラム:生徒の思考や行動の傾向を知る。自動反応をしてしまう先入観や固定概念や思考の癖などに気が付く。
まとめ:コーチングだけではサポートが足りない生徒にはカウンセリングやティーチングを入れる。その際にコーチの目標はBloom’s Taxonomyやマズローの欲求段階の現在の立ち位置を把握し,一段上のアプローチをするように心がけることである。
まとめ:エゴグラムではAの低い生徒には理論的なレポートを書くことを課すことで勉強がスムーズに進むことがある。聴覚優位の生徒には音声教材を勧めたり声を出して学ぶ方法も提案している。アセスメントは多数のものを採用し補完しながら個別サポートをより最適化している。
コーチングの結果:自尊心,学力,やる気の向上,卒業後にも自立を心がけた人間に育っている。
参考文献
MI:個性を生かす多重知能の理論 ハワードガードナー著
Discover your child’s learning style マリエマ・ウィリス/ビクトリア・キンドル・ホドソン著
神経言語プログラミング―頭脳(あたま)をつかえば自分も変わる リチャードパンドラ―著
うまくやるための強化の原理 カレンプライア著
才能の見つけ方,天才の育て方 石角友愛著
マインドセット「やればできる! 」の研究 キャロル・S・ドゥエック著 他
2000年より高校生という思春期年代を「コーチング」という手法でサポートをしている。波寄せるグローバル化に対応できる人材育成が日本の教育業界では急務である。多様性を受け入れ,自立/自律した大人を育てることが私たち教育従事者の役割だと考える。本発表では,17年間,東京,谷所在の米国通信制高校で「学習スタイル」と「エゴグラム」のアセスメントを行い,利用しながらマンツーマンで生徒サポートをしている試みを紹介する。
始めに
東京インターハイスクールでは,アメリカのカリフォルニア州のLearning Success Instituteで開発されたLearning Style(学習スタイル)のアセスメントを入学時と毎年の学年の切り替わるタイミングで生徒全員に実施している。学習スタイルだけでなく2015年からはエゴグラム(交流分析)のアセスメントも加えている。コミュニケーションの傾向や気質,学習環境,優位感覚などを事前に把握することで担当の学習コーチと生徒の間の信頼関係作りの時間が短縮される。単位取得は完全なPBL(成果物ベース)であるため個々の学習スタイルを把握することにより得意分野をアセスメントから読み取り的確な声かけや指導が可能となっている。
学習スタイル:ラーニングサクセスの学習スタイルではアセスメントによって5つの分類をしている。気質,優位感覚,才能,学習環境,興味関心だ。
気質:
表現実行型:自発性や挑戦,活発タイプ,思索創造型:一人で楽しむ,抽象概念で考える,空想にふけるタイプ,発明型:発明思考,集中力が高く実験が好きでひらめくタイプ,関係影響型:チームワークが得意,協力的,親しみやすいタイプ,組織遂行型:スケジュールや計画が好き,勤勉タイプの5つに分けている。
優位感覚:学習をする際に視覚優位か,聴覚優位か,体感覚優位かの3つに分けて考える。学習方法をそれぞれの優位感覚に当てはまる方法で提案している。
才能:
ハワードガードナーのMI理論をもとにした才能の分類。音楽的,数学理論的,空間的,身体動的,自然と触れ合う,動物と交流,ユーモア,日常生活向上,対人的,内省的,機械理論,言語理論,空間的,音楽的,といった才能を数値によって出している。
興味:
記述式の項目なので生徒本人が家で,社会で,学校で興味を持った事項を把握する。
学習環境:音,温度,姿勢,食べ物,色,交流,証明,時間帯によって学習を進めやすい環境が分かる。
エゴグラム:生徒の思考や行動の傾向を知る。自動反応をしてしまう先入観や固定概念や思考の癖などに気が付く。
まとめ:コーチングだけではサポートが足りない生徒にはカウンセリングやティーチングを入れる。その際にコーチの目標はBloom’s Taxonomyやマズローの欲求段階の現在の立ち位置を把握し,一段上のアプローチをするように心がけることである。
まとめ:エゴグラムではAの低い生徒には理論的なレポートを書くことを課すことで勉強がスムーズに進むことがある。聴覚優位の生徒には音声教材を勧めたり声を出して学ぶ方法も提案している。アセスメントは多数のものを採用し補完しながら個別サポートをより最適化している。
コーチングの結果:自尊心,学力,やる気の向上,卒業後にも自立を心がけた人間に育っている。
参考文献
MI:個性を生かす多重知能の理論 ハワードガードナー著
Discover your child’s learning style マリエマ・ウィリス/ビクトリア・キンドル・ホドソン著
神経言語プログラミング―頭脳(あたま)をつかえば自分も変わる リチャードパンドラ―著
うまくやるための強化の原理 カレンプライア著
才能の見つけ方,天才の育て方 石角友愛著
マインドセット「やればできる! 」の研究 キャロル・S・ドゥエック著 他