[PB18] 社会文化心理学:まちなか学生プロジェクト
まちなか若者文化生成のための心理学的実践
Keywords:時間的展望、地域愛着、PBL
問題と目的
本研究の対象である「社会文化心理学」は,地域のインフルエンサーや専門家によるレクチャーに加え,グループ・ディスカッション,グループ・ワークなどのアクティブラーニングが配置された問題解決学習(PBL:Problem /Project-Based Learning)型授業である。本プロジェクトは3年間の活動(1年目:地域のニーズの調査とプロジェクトの立案・提案,2年目:プロジェクトの実施,3年目:プロジェクトの実施と効果測定)を予定している。本論文はプロジェクトの2年目の活動に対するものである。
授業計画
2018年4月12日〜7月26日にかけて,15回の講義と4回の学外フィールドワークが行われた。ゲストトークの際には履修学生は講演への感想を書くことが求められ,ゲストスピーカーらは履修学生らの感想に対してのリプライを行なった。
授業の評価基準は第1回目の授業においてルーブリックが開示され,学生らのリテラシーやコンピテンシーの評価に使用されるとともに,学生ら自身にとっても自らの学びの修得の可視化の道具として使用された。
担当教員による専門知識や事例についてのレクチャーに加え,6名の地域のインフルエンサーや専門家によるゲストトーク,2回の学生らによるプレゼンテーションが行われた。学生グループによるプレゼンテーションは他グループの学生らによって20項目で評価され,その結果は学生らにフィードバックされた。
結果と考察
プロジェクトの当初の目的である前年度に基づく授業の実施という目的が果たされ,前年度の授業(奥田,2018)における,履修学生らの授業終了後の感想から1.地域愛着,2.時間的展望・キャリア,3.挫折,4.学びに対しての認識の変化・学びの実感という4つの特徴に加えて,1.地域の先輩(大人)からの学び,2.自己やアイデンティティの変化,3.社会文化心理学という学びという特徴が見られた。
次年度以降の課題として第一に,「地域での学び」という特性を活かしたプロジェクトの再設計,第二に,地域とのさらなる連携,第三に,大学と地域とをつなぐ教育実践としての社会文化心理学の構築,といった課題が残された。
(事例9:2年生女性)仕事をするとなるとチームワークがどこの企業でも重要であり、基盤となる他者とのコミュニケーションがとれなければ人間関係にも亀裂が入ってしまうのかもしれないと考えた。様々な価値観を持っている人がいて当たり前なのだと思わなければチームワークとは成立しないと実感できた。
引用文献
奥田雄一郎 2018 社会文化心理学:まちなか学生プロジェクト—まちなか若者文化生成のための心理学的実践①−, 共愛学園前橋国際大学論集,18,261-278.
付 記
本研究は「共愛学園前橋国際大学共同研究費」の助成を受けた。
本研究の対象である「社会文化心理学」は,地域のインフルエンサーや専門家によるレクチャーに加え,グループ・ディスカッション,グループ・ワークなどのアクティブラーニングが配置された問題解決学習(PBL:Problem /Project-Based Learning)型授業である。本プロジェクトは3年間の活動(1年目:地域のニーズの調査とプロジェクトの立案・提案,2年目:プロジェクトの実施,3年目:プロジェクトの実施と効果測定)を予定している。本論文はプロジェクトの2年目の活動に対するものである。
授業計画
2018年4月12日〜7月26日にかけて,15回の講義と4回の学外フィールドワークが行われた。ゲストトークの際には履修学生は講演への感想を書くことが求められ,ゲストスピーカーらは履修学生らの感想に対してのリプライを行なった。
授業の評価基準は第1回目の授業においてルーブリックが開示され,学生らのリテラシーやコンピテンシーの評価に使用されるとともに,学生ら自身にとっても自らの学びの修得の可視化の道具として使用された。
担当教員による専門知識や事例についてのレクチャーに加え,6名の地域のインフルエンサーや専門家によるゲストトーク,2回の学生らによるプレゼンテーションが行われた。学生グループによるプレゼンテーションは他グループの学生らによって20項目で評価され,その結果は学生らにフィードバックされた。
結果と考察
プロジェクトの当初の目的である前年度に基づく授業の実施という目的が果たされ,前年度の授業(奥田,2018)における,履修学生らの授業終了後の感想から1.地域愛着,2.時間的展望・キャリア,3.挫折,4.学びに対しての認識の変化・学びの実感という4つの特徴に加えて,1.地域の先輩(大人)からの学び,2.自己やアイデンティティの変化,3.社会文化心理学という学びという特徴が見られた。
次年度以降の課題として第一に,「地域での学び」という特性を活かしたプロジェクトの再設計,第二に,地域とのさらなる連携,第三に,大学と地域とをつなぐ教育実践としての社会文化心理学の構築,といった課題が残された。
(事例9:2年生女性)仕事をするとなるとチームワークがどこの企業でも重要であり、基盤となる他者とのコミュニケーションがとれなければ人間関係にも亀裂が入ってしまうのかもしれないと考えた。様々な価値観を持っている人がいて当たり前なのだと思わなければチームワークとは成立しないと実感できた。
引用文献
奥田雄一郎 2018 社会文化心理学:まちなか学生プロジェクト—まちなか若者文化生成のための心理学的実践①−, 共愛学園前橋国際大学論集,18,261-278.
付 記
本研究は「共愛学園前橋国際大学共同研究費」の助成を受けた。