日本教育心理学会第62回総会

講演情報

ポスター発表(発達)

[P] ポスター発表(発達): P001-P054

2020年9月19日~21日

[P001] 保護者の養育態度が幼児の問題行動に与える影響

油川 さゆり (玉川大学)

キーワード:養育態度、幼児、問題行動

近年,暴力行為の低年齢化が問題となっているが,先行研究より,親の養育態度は幼児の攻撃行動に影響を与えることが明らかになっている。問題行動は,他人に迷惑をかけるタイプの外在化した問題行動と,自己に問題を生じさせる内在化した問題行動に分けられるが,養育態度は,内在化した問題行動にどのような影響を与えるのか,未だ明らかではない。そこで,本研究では,親の養育態度が幼児の外在化した問題行動,内在化した問題行動に与える影響について明らかにする。本研究では,624名の年中・年長児の保護者に無記名式質問紙調査を行った上,保護者を権威的養育スタイル,権威主義的養育スタイル,許容的養育スタイル,放任的養育スタイルの4つのスタイルに分け,子どもの問題行動の関連を検証した。その際,養育行動に影響を与えると考えられるSES(経済状況と保護者の最終学歴)は統制した。その結果,外在化した問題行動に主効果が見られ,内在化した問題行動には有意傾向の差が見られるに留まった。