[P] ポスター発表（発達）: P001-P054

[P004] 3-4歳児における「読み書き」と「自己コントロール」の発達の関連

相互影響分析を用いた保育者の発達観への注目

^○梅崎 高行¹, 小湊 真衣², 高 向山³, 山際 勇一郎⁴ (1.甲南女子大学, 2.帝京科学大学, 3.常葉大学, 4.東京都立大学)

Keywords:STAR（発達スケール）、保育者と家庭の連携、発達観

本研究では，相対評定に適した環境にある保育者の発達観をモデル化し，保護者のもつ発達観と対照させることによって，連携に向けた資料の提出を目的とした。性差を考慮し，男女を比較する多母集団同時分析による交差遅延効果分析によってモデル化を試みた。探索的検討の結果，相関が見られなかった入園年度からの3本のパスに等値制約を課したモデルの適合が最もよかった（χ2(4)=3.00,p=.56, GFI=.98, AGFI=.92, CFI=1.00, AIC=49.23,RMSEA=.000）。結果として，男女ともに2つの観測変数の2時点間に有意な正の影響性が確認された。一方，相互影響性については，3歳時点の自己コントロールから4歳時点の読み書きに対するパスが，女児において正に有意なものと推定された。男児においてこの影響関係は見られず，さらに保護者評定による変数を用いた場合に，同様の適合度のよいモデルを得ることはできなかった。