[P014] 保育者養成課程における共感性育成プログラムの検討(2)
自己分析に基づく対応策の自由記述から
キーワード:多次元共感性、レジリエンス、メンタルヘルス
保育者における共感性と共感疲労の関連から保育者のメンタルヘルスの問題を検討した結果(木野・内田, 2017, 他)に基づき,共感疲労に陥らない健康な共感的態度について考えるプログラムを作成・実践した(内田・木野, 2020)。プログラム参加者は,保育者養成課程に所属する大学3・4年次生であった。本研究ではこの実践過程で得られた参加者の回答を分析することにより,メンタルヘルス維持・向上に資する自己分析プログラム改善の可能性を検討した。その結果,多次元的にとらえた共感性のタイプに応じて,自己分析結果の活用が異なる可能性が示された。共感性とレジリエンスの関連を意識化してメンタルヘルス維持に生かすことについて,共感性のタイプ別に有用な課題や指示の検討が必要と考えられた。また,さらに踏み込んで,具体的な対策を考えさせるようなプログラムの修正・追加・細分化等を検討する必要性が考えられた。