日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(発達)

[P] ポスター発表(発達): P001-P054

2020年9月19日~21日

[P044] 就学前期の対人場面での自己制御行動における個人差は就学後の子どもの発達を予測するか

2010年出生の第一子180名の縦断データの分析から

水野 里恵 (中京大学)

Keywords:自己制御行動、対人場面、学習態度

3回のウェブ調査すべてに回答が得られた2010年出生の第一子180名を分析対象に,就学前期において既に観察される対人場面での自己制御行動における個人差が,「スキルがスキルを生む」との観点から,その個人差が子どもの就学後の発達と関連している可能性について検証した。その結果,就学前期に子どもが示す対人場面での自己制御行動に応じて,母親は,子どもが就学後必要になる学習活動への支援のしかたを変えていること,そうした母親の支援に支えられて,子どもの学習態度は形成されているらしいことが推察された。また,子どもの対人場面での自己制御行動に示されるスキルがその後の学習面でのスキルへ結実した可能性も示された。