日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P133] 大学生における動機づけ調整方略と課題価値,達成目標志向性がエンゲージメントに与える影響

高原 萌1, 中谷 素之2 (1.元名古屋大学, 2.名古屋大学)

Keywords:動機づけ調整方略、エンゲージメント、達成目標志向性

本研究は,課題価値が達成目標志向性を介して動機づけ調整方略に及ぼす影響と,その結果として方略がエンゲージメントに与える影響を検討した。大学生179名を対象とした調査の結果,内発的な動機づけ調整方略の使用は熟達目標を介して興味価値・実践的利用価値から予測され,外発的な方略の使用は遂行接近目標を介して制度的利用価値・公的獲得価値から予測されることがパス解析により示された。また,交互作用について検討した結果,内発的な動機づけ調整方略の感情的エンゲージメントへの効果は外発的動機づけが高い場合よりも低い場合の方が相対的に大きく,外発的な方略の効果は内発的動機づけが高い場合にはみられず低い場合はみられることが示された。また遂行回避目標が低い場合,成績重視方略はエンゲージメントへ影響しない可能性が示された。以上より,動機づけ調整方略の効果は課題価値や達成目標志向性の種類によって異なる可能性が示唆された。