[P153] 学びほぐしと威光模倣による教員養成系学生の学習の可能性
キーワード:威光模倣、学びほぐし、教員養成
教員養成の課題として,教職への準備性を高めることが挙げられる。本研究では,創造的な教育実践を展開する熟達教師によるワークショップ(以下WS)の体験が,教員養成系学生の学びほぐしの機会になるのか,その体験が威光対象との出会いとなり,威光模倣による教員養成学生の学習の可能性を開くのかを探索的に検討した。教員養成系学生38名を対象に,「自分である」ことから生まれる学びを創造している熟達教師2名によるWSを実施し,その体験についてのアンケート結果を分析した。第1に,習慣化した考えや行為を振り返る記述から,WSが,コミュニケーションに関する学びほぐしの機会となったことが示された。第2に,他者との関係のなかで自分を開き,内省することから生まれる学びに共感し,本講師によるWSの継続を希望する学生が多かったこと,本講師から学びの場づくりを学びたいと希望する学生も見られたことから,威光模倣による学習の可能性が示唆された。