日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(教授・学習・認知)

[P] ポスター発表(教授・学習・認知): P055-P188

2020年9月19日~21日

[P172] 中学生における学習先延ばし行動と生活習慣

松本 瑠蘭1, 相良 順子2 (1.聖徳大学大学院, 2.聖徳大学)

Keywords:学習先延ばし行動、中学生、生活習慣

本研究は,中学生を対象に学習先延ばし行動に,家庭における環境要因の一つとも考えられる「生活習慣」が影響を与えるのか否かを検討するものである。学習先延ばし行動の先行研究によれば,環境面を関連要因の一つとして検討したものは,松本・相良(2018)の「学級の雰囲気」のみであり,環境面も学習先延ばし行動に影響することが示唆された。以上のことから中学生の環境は学級だけではないと言え,さらなる検討が必要である。そこで,本研究では,基本的生活習慣に注目した。まず始めに基本的生活習慣検査の一部のみを使用したため,因子分析を行った。その結果,2因子10項目が抽出され,それぞれ第一因子を「生活習慣」,第二因子を「自主的学習」と命名した。次に,基本的生活習慣の下位尺度である「生活習慣」「自主的学習」を従属変数とし,学年・性別を独立変数とし,二要因分散分析を行った。最後に,学習先延ばし行動を従属変数,「生活習慣」「自主的学習」を独立変数とし,重回帰分析を行った。以上の結果より,学習先延ばし行動を抑制する要因として,生活習慣を整えることは重要であることを見出した。また,生活習慣は,男子よりも女子の方が整っていること,第二学年よりも第一学年の方が,整っていることが示唆された。