日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P274] 社会不安及び生活満足感が居場所(安心できる人)の評定に及ぼす効果

岡村 季光 (奈良学園大学)

Keywords:居場所(安心できる人)、社会不安、生活満足感

居場所とは「自分が安心していられる場所」であり,「安心できる人」が重要な要因となる (岡村, 2015) 。岡村・豊田 (2015, 2016) は,“自分ひとりでいる時”の安心感を高く評定する者は,他者との関係を回避的に捉える傾向や見捨てられ不安の懸念傾向がみられた。これは,他者からの否定的評価に対する恐れとの関連が示唆され,その恐れが社会不安 (笹川ら, 2004) ,日常生活を過ごす満足感とも関連していることが考えられた。そこで,本研究では自他への安心感の評定と社会不安(FNE)及び生活満足感の関連について検討することを目的とした。安心できる人評定,FNE及び生活満足感の関連を検討した結果,自分ひとりの評定及び全般的生活満足感とFNEは有意な負の相関であった。また,性,FNE短縮版及び生活満足感を予測変数,安心できる人評定を目的変数とする重回帰分析を安心できる人ごとに行った結果,安心できる人評定の対象が自分または他者により影響を及ぼす変数が異なることが明らかとなった。