日本教育心理学会第62回総会

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ポスター発表(学校心理学)

[P] ポスター発表(学校心理学): P262-P325

2020年9月19日~21日

[P321] 中学生の友人グループ「間」序列による学校適応感への影響

「仲間集団の階層性」尺度を用いた検討

茂苅 梓沙1, 中谷 素之2 (1.名古屋大学大学院, 2.名古屋大学)

Keywords:中学生、友人関係、学校適応感

本研究では,友人グループ「間」序列,グループ間地位,集団透過性に焦点を当て,階層性とグループ間地位が学校適応感や強みへの注目に及ぼす影響と,階層性と集団透過性が学校適応感や強みへの注目に及ぼす影響について検討した。中学生986名を対象に質問紙調査を行った。その結果,1)グループ間地位が低いことや階層性が高いこと自体が学校適応感を低下させる上に,階層性の高いクラスにおいてグループ間地位の低いことが,学校適応感をより下げる可能性をもつこと,2)グループ間地位が高いと自分の強みに注目すること,3)地位が高ければ学校適応感が良いように感じられるが,階層性の高いクラスでは,地位が高くても他のグループと交流しやすいかが,適応を左右する可能性があること,4)低地位において,他のグループと交流する人は序列の有無にかかわらず他者の強みに注目するが,他のグループと交流しない人は,序列がある場合に他者の強みに注目し,序列がない場合には他者の強みに注目しないこと,が示された。