The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

実態調査

実態調査

Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-063] 大阪歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科開設から約半年間における患者属性の実態調査

○糸田 昌隆1,2、今井 美季子1、島田 明子1、貴島 真佐子1,2 (1. 大阪歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科、2. 社会医療法人若弘会わかくさ竜間リハビリテーション病院)

【目的】
 大阪歯科大学附属病院において平成29年5月1日より口腔リハビリテーション科を開設した。設立の趣旨は地域医療において歯科医療が介入可能な「食べる機能」をはじめとした口腔が担う生活機能の改善,維持,予防を目的としている。具体的な対応症状として咬めない,食べられない,飲み込めない,痩せてきたなどの症状に対し可能な限り多職種との情報交換と連携を行い対応を行っている。今回,口腔リハビリテーション科開設より約半年が経過し,今後の口腔リハビリテーションの実施内容をより効果的な介入法とする目的で来科した患者属性などについて調査したので報告する。
【方法】
 対象は平成29年5月から12月27日までの期間,大阪歯科大学附属病院口腔リハビリテーション科を受診した患者で,一般歯科診療と検診依頼の患者を除いた主として咀嚼・嚥下・口腔・発声機能などへの対応を行った患者とした。調査項目は診療録と初期評価用紙より,年齢,性別,体重,身長,主訴,依頼元や舌圧,オーラルディアドコキネシスなどをレトロスペクティブに調査した。
【結果と考察】
 調査対象者は49名(男性21名,女性28名)平均年齢70.4歳であった,当科への依頼元は院内口腔外科からの依頼が49%で最も多く,次いで外来受診35%,歯科医院12%の順であった。口腔の機能低下にいたった要因・原因疾患は口腔機能低下症と考えられる症例が最も多く47%,次いで口腔癌オペ後37%,CVA8%,神経難病の順であった。対応内容はほとんどの症例で口腔リハ対応を行っており,あわせて顎補綴治療が多く,PAPを作成症例も認められた。自身で通院可能な患者群では口腔機能低下症への対応法の確立が重要であると考えられた。