The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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認定医審査ポスター

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Sat. Jun 23, 2018 9:30 AM - 3:30 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[認定P-40] 外来通院患者が脳梗塞を発症し継続してオーラルマネージメントを行った1症例

○原田 真澄1 (1. 医療法人博仁会福岡リハビリテーション病院歯科)

【目的】
 超高齢社会となり高齢者人口が増加している中,外来通院患者が要介護状態となり通院困難となることが少なくない。さらに,脳血管疾患等を原因として要介護状態となった患者は,急性期から回復期,維持期の各ステージにおいて,歯科的な介入が途切れてしまうことを多く経験する。今回,外来通院患者が脳梗塞を発症し,回復期,維持期にわたり継続してオーラルマネージメントを行った症例を経験したので報告する。
【症例および処置】
 症例は95歳女性。平成10年より高血圧症,高脂血症のため当院内科に通院していた。平成13年に当科初診。歯科治療,および定期管理を受けていた。平成28年1月に自宅で転倒している所を発見され,当院を受診した。脳梗塞の診断を受け,高度急性期病院に転院となった。その後,リハビリ目的にて当院に転院となり歯科を中心としたオーラルマネージメントに取り組んだ。当院入院時の意識レベルJCSⅠであり,中等度の口腔乾燥,口唇閉鎖機能低下,頬の運動性の低下が認められた。また,嚥下反射惹起まで時間がかかり,ミキサー食を介助下で摂取していた。口腔過敏への脱感作を中心とした摂食機能療法を行った。平成28年4月,当院併設の特別養護老人ホームに入所時には,口腔環境も改善していた。
【結果と考察】
 今回の症例では,脳梗塞発症時の年齢が93歳と高齢であり,口腔機能維持を積極的に行う必要があった。歯科が早期より介入しオーラルマネージメントを行うことで,口腔内衛生状態の改善,口腔機能の廃用予防,経口摂取継続につながった。また,歯科医師,歯科衛生士が中心となり多職種と協力することで,より質の高いオーラルマネージメントを行うことができた。