[P一般-026] 嚥下内視鏡検査を用いた訪問歯科診療の誤嚥性肺炎抑制効果
【はじめに】
当法人は2016年8月より歯科医師を中心に,在宅患者や施設入所者の嚥下内視鏡検査(VE)を用いた嚥下指導を開始した。効果について検討したので報告する。
【方法】
対象は2016年8月から2017年12月までに当法人の歯科医師が訪問歯科診療でVEを行ったのべ110例。平均年齢は81±13歳,藤島の嚥下レベル中央値7,主病名は認知症48例(44%),脳血管疾患28例(25%),神経筋疾患15例(14%),精神疾患10例(9%),その他8例(7%)であった。訪問先は在宅40例(36%),施設41例(37%),病院29例(26%)であった。
【結果】
31例(28%)で検査中に誤嚥および喉頭侵入の所見を認めた。検査後も生存が確認できた症例は85例(77%)であり,死亡した症例は16例(15%),経過が確認できなかった症例は9例(8%)であった。検査後に誤嚥性肺炎を発症した症例は7例(6%)であり,食物誤嚥による窒息を生じた症例はなかった。
【考察】
普段の生活の中で3食経口摂取している症例が多かったが,約3割の症例で検査中に誤嚥および喉頭侵入の所見を認め,誤嚥リスクが高い症例も存在した。そのような環境の中で,誤嚥性肺炎や窒息の発生率を軽減できたことから,VEを用いた訪問歯科診療での嚥下指導は施設入所者・在宅利用者の肺炎予防,窒息予防に有効である可能性が示された。
当法人は2016年8月より歯科医師を中心に,在宅患者や施設入所者の嚥下内視鏡検査(VE)を用いた嚥下指導を開始した。効果について検討したので報告する。
【方法】
対象は2016年8月から2017年12月までに当法人の歯科医師が訪問歯科診療でVEを行ったのべ110例。平均年齢は81±13歳,藤島の嚥下レベル中央値7,主病名は認知症48例(44%),脳血管疾患28例(25%),神経筋疾患15例(14%),精神疾患10例(9%),その他8例(7%)であった。訪問先は在宅40例(36%),施設41例(37%),病院29例(26%)であった。
【結果】
31例(28%)で検査中に誤嚥および喉頭侵入の所見を認めた。検査後も生存が確認できた症例は85例(77%)であり,死亡した症例は16例(15%),経過が確認できなかった症例は9例(8%)であった。検査後に誤嚥性肺炎を発症した症例は7例(6%)であり,食物誤嚥による窒息を生じた症例はなかった。
【考察】
普段の生活の中で3食経口摂取している症例が多かったが,約3割の症例で検査中に誤嚥および喉頭侵入の所見を認め,誤嚥リスクが高い症例も存在した。そのような環境の中で,誤嚥性肺炎や窒息の発生率を軽減できたことから,VEを用いた訪問歯科診療での嚥下指導は施設入所者・在宅利用者の肺炎予防,窒息予防に有効である可能性が示された。