The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

実態調査

実態調査

Fri. Jun 22, 2018 9:50 AM - 4:50 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-060] 某特別養護老人ホーム入所者の服薬内容および口腔に関する副作用に関する調査

○朝田 和夫1、呉 明憲1、朝田 真理1、竹川 ひとみ1、江口 采花2、遠藤 眞美2、野本 たかと2 (1. 東京都医療法人社団進和会あさだ歯科口腔クリニック、2. 日本大学松戸歯学部障害者歯科学講座)

【目的】
 近年,要介護などの理由から訪問歯科診療が日常的に実施されるようになってきた。要介護高齢者の多くは,外来の患者に比較して全身疾患の治療のために何かしらの薬を服用していることが多い。それら服用薬の中には口腔内に影響を示すものもあり,服用薬の特徴を知ったうえで診療にあたることが必須といえる。そこで,今回,特別養護老人ホーム入所者の入所時の服用薬と口腔に関する副作用について調査したので報告する。
【方法】
 対象は葛飾区に新設された某特別養護老人ホームに入所した者46人とした。
 方法は,入所時の情報提供書から服用薬の情報について商品名で抽出し,実際に服用している薬かどうか看護師またはケアマネジャーに確認を行った。その後,全ての薬の添付文書から成分名/一般名,おもな作用,報告されている口腔に関する副作用について抽出した。
【結果と考察】
 薬を服用している人は42人(91.3%)であった。商品名で147種類,成分名/一般名で115種類の薬剤が抽出され,1人が2 ~10種類(平均5.2種類)を服用していた。服用内容として多かったものは緩下剤であるセンノシドA・Bカルシウム塩および酸化マグネシウム,プロトンポンプ阻害薬であるランソプラゾールのそれぞれ10人(23.8%)であった。副作用としては口渇が67種類(58.3%),口内炎が36種類(31.3%),味覚障害が24種類(20.9%)に記載を認めた。
 本調査から訪問診療で対象とする患者の多くは様々な薬を服用しており,口渇を代表とする口腔に関する副作用を伴っていたことから,改めて服用薬にも配慮したうえで治療計画立案および診療にあたる必要性が理解できた。