一般社団法人日本老年歯科医学会 第29回学術大会

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一般演題ポスター

教育

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2018年6月22日(金) 09:50 〜 16:50 ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-080] 災害歯科医療支援の理解調査および支援者養成の取り組みについて

○加藤 智崇1、 森田 浩光2、山添 淳一3、久保田 潤平4、中久木 康一5 (1. 福岡歯科大学総合歯科学講座高齢者歯科学分野、2. 福岡歯科大学総合歯科学講座総合歯科学分野、3. 九州大学病院口腔総合診療科、4. 九州歯科大学老年障害者歯科学分野、5. 東京医科歯科大学顎顔面外科学分野)

【目的】
 我々は,熊本地震および九州北部豪雨の災害歯科医療支援に参加し,歯科支援の重要性を確認した。この災害歯科医療支援を円滑に遂行するため,支援者の養成が急務である。本研究は,支援者養成の基礎資料として災害歯科医療支援に関する理解度を明らかにすることを目的とし,支援者養成の取り組みについても報告する。
【方法】
 研究方法:断面研究(アンケート調査)。
 対象者:福岡歯科大学が主催し,九州地区歯科医師会連合が後援する「災害口腔医学研修会」を福岡・長崎・鹿児島にて開催した。この研修会の参加者で研究に協力を示した者を対象者(約100名)とした。
 アンケート内容:災害時の歯科医療従事者の役割,5段階(5点~1点)として災害後のフェーズと歯科支援,歯科支援におけるレベル1~3,歯科支援における個別評価について評価した。また,アンケートは研修前,研修後に行った。
 研修内容:熊本地震および九州北部豪雨の災害歯科医療支援に参加した歯科医,歯科衛生士が主催し,災害後の急性期における支援レベル1~3を追体験できるような実習を設けた。
【結果と考察】
 ほぼすべての参加者から回答を得た。災害時の歯科医療従事者の役割で最も多いのは,研修前と研修後ともに「口腔ケア」であった。また,講演前と講演後を比較すると,「食事・栄養指導」や「摂食・嚥下障害者への指導」の増加が目立った。今後も,災害歯科医療について,支援者の養成に取り組んでまいりたい。