The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

教育

教育

Fri. Jun 22, 2018 9:50 AM - 4:50 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-088] 訪問歯科衛生指導に関わる教育プログラム改定の取り組み  
―訪問指導パスの導入によって得られたこと―

○円谷 英子1、小田 奈央1、草間 里織1、木村 有子1、小出 洋子1、鈴木 恵美1 (1. 昭和大学歯科病院歯科衛生室)

【目的】
 我々は特別養護老人ホームおよび介護付有料老人ホームにおいて訪問歯科衛生指導を行っている。平成27年度より入職後2年目の歯科衛生士も施設へ出向する体制を整え展開してきた。しかし2年の期間で新規メンバーによる心理的不安の訴えや業務内容の不備が散見された。そこで新規メンバーの不安軽減を図り高齢者や有病者に対し,より安全かつ統一された訪問歯科衛生指導を行うことを目的に教育プログラムを再考・構築したので報告する。
【方法】
 新たに訪問指導パスを作成し事前学習から技術習得までの標準的な経過を確認できるようにした。対象は入職後2年目の新規メンバー5名で経験年数7年目以上のメンバー2名が指導を行った。内容は,事前学習として全身疾患の知識や訪問歯科衛生指導の留意点等の課題を与え指導者と共に確認を行った。次に実施訓練として指導者が3回同行し,チェックリストを用いて診療技術や多職種連携,施設の規則等を伝達した。加えて自己評価とフィードバックを,新たに作成した研修報告書・振り返りシート,評価表を用いて,複数回行った。また,実習を含めた研修会を通年で6回実施し知識と技術の習得を図った。
【結果と考察】
 事前学習を行い指導者と確認することで,必要な学習が習得できているかどうか確認できた。チェックリストを用いて業務伝達を行うことで,業務内容の不備が減少した。複数回の評価,フィードバックで的確なアドバイスができた。
 今回の訪問指導パスの導入によって,一定の知識の習得や業務伝達,技術指導が行えるようになり統一された訪問歯科衛生指導の提供が可能になったと考える。また,指導者に相談できる回数が増えたことで新規メンバーの不安の解消へ繋がったと考える。