The 29th Congress of the Japanese Society of Gerodontology

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一般演題ポスター

教育

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Fri. Jun 22, 2018 9:50 AM - 4:50 PM ポスター会場 (7F イベントホール)

[P一般-093] 愛知学院大学歯学部 在宅歯科医療学臨地実習の効果について
―歯学部5年生アンケート結果より―

○杉本 太造1、宮本 佳宏1,2、竹内 一夫2,1、宇佐美 博志2,1、瀧井 泉美2,1、水野 辰哉2,1、服部 正巳2,1 (1. 愛知学院大学歯学部在宅歯科医療学寄附講座、2. 愛知学院大学歯学部高齢者歯科学講座)

【目的】
 愛知学院大学歯学部在宅歯科医療学寄附講座は在宅療養を支援する歯科医を養成するために開講された。在宅歯科医療学寄附講座は,歯学部5年生臨床実習Ⅰの期間に特別養護老人ホームと老人保健施設を見学する臨地実習を行っている。
 在宅歯科医療を行うには介護保険制度の理解や認知症患者とのコミュニケーション能力が重要な鍵となる。今研究は臨地実習の効果を検討する目的で,介護施設の理解度と人数の増加が予測されている認知症に対する意識に関して調査を行った。
【方法】
 臨地実習を行った歯学部5年生に対して,介護施設や認知症に対する理解度を把握するためにアンケート調査を行った。学生の介護施設に対する理解度はビジュアル・アナログ・スケール(VAS),認知症に対する意識調査は回答を選択するアンケート調査を行った。また,臨地実習に対する意見は自由記載とした。
【結果と考察】
 特別養護老人ホームの理解度はVAS法で実習前は24.7ポイントであったが,実習後は70.6ポイントとなり理解度は深まった。介護老人保健施設に関しても同様の理解度が得られた。祖父母または祖父か祖母と同居した経験のない学生は約7割,認知症の介護に関わった経験のある学生は約8割であった。「自分は認知症の人や生活状況,介護の仕方について知っているか」の問いにはほとんどの学生がそう思わない・あまりそう思わないと回答した。
 臨地実習を行うことで,学生は座学では得られない貴重な経験し,介護施設とそこで介護を必要される入所者の生活の理解に役立った。しかし三世代が同居するという経験のない学生にとって,認知症対応に関する教育方法は改善すべき余地があることが示唆された。