The 31st Congress of the Japanese Society of Gerodontology

Presentation information

一般演題(ポスター)

PDFポスター

連携医療・地域医療

[P一般-048] 地域密着型総合病院との医科歯科連携の取組み~NSTを通じて~

○上野 文敬1、寺中 智2 (1. 上野歯科医院、2. 足利赤十字病院リハビリテーション科)

【目的】

 チーム医療が医療の常識となってきており、歯科がチーム医療に参入することによって入院患者に対して肺炎の減少、経口摂取の増進、ベッド稼働率向上に寄与している報告が散見する。中央社会保険医療協議会にてチーム医療・医科歯科連携の推進が重要視され、2016年4月より医科点数に栄養サポートチーム(以後、NST)加算に歯科医師連携加算が新設された。これはNST介入時に口腔内診察を行い、口腔衛生状態不良、粘膜病変、義歯不適合、齲蝕部等による咀嚼障害を是正し、経口摂取による栄養改善を目的としたチーム医療推進の取り組みである。今回、地域密着型総合病院と医科歯科連携を取っている当院の取組みについてNSTに関わる病院職員の歯科に対するアンケート調査を報告する。

【方法】

 当院が2017年から医療連携としている地域密着型病院(125床)に入院する患者に対してNSTを通して口腔健康管理のアプローチを行ってきた。2018年4月から2019年12月までの期間で、NSTに関わった職種(医師、看護師、薬剤師、管理栄養士、リハビリ療法士)に対して、NSTの介入理由、歯科依頼内容(抜歯、義歯調整、口腔衛生管理など)、歯科依頼の時期、食事形態、口腔内観察の習慣の有無などをアンケート形式について調査した。

【結果】

 NST介入理由は、食事摂取量不良の他、味覚異常、低栄養などであった。歯科依頼内容については、動揺歯の存在、口腔粘膜異常、義歯不適合、口腔内疼痛、嚥下違和感、顎関節脱臼など多種多様であった。口腔内観察の習慣はすでに定着しており、何かのタイミングで口腔内を診ていた。また、約半数が動揺歯の抜歯、義歯修理・調整であり、食事形態変更時に気づくことが多い事が分かった。

【考察】

 当院が総合病院とNSTを通して病院職員と連携することで、NST回診以外の歯科往診においても依頼が来るようになり、総合病院での歯科の存在が定着しつつあった。また、患者が退院後も継続して当院で診察継続が可能となっている。地域密着型総合病院とかかりつけ強化された歯科医院とで連携することで患者に対しては途切れない歯科医療のサービスが提供できる可能性がある取組みであった。今後はさらにシームレスな歯科医療提供するシステムを構築が必要であろう。COI開示:なし