[O2-3] 大学附属回復期リハビリテーション病院と高齢者歯科との連携
【目的】高齢者は、脳卒中や骨折、廃用症候群などに罹患しやすく、長期間のリハビリテーションが必要になることが多い。回復期リハビリテーションは、疾病治療後、在宅や社会に戻る前の機能回復と生活支援を目的に最大6か月行い、集中的な歯科治療の好機でもある。口腔健康管理によって口腔機能や口腔環境を維持・向上することは、食や栄養の支援、QOLの向上を通じて、回復期リハビリテーションにも貢献しうる。そこで今回、我々が取り組んでいる回復期リハビリテーション病院と高齢者歯科との連携について報告する。
【方法】
本学では、2008年に口腔ケアセンターを開設し、附属病院における口腔ケアの標準化等を目標に活動している。附属の藤が丘リハビリテーション病院における口腔ケアセンター活動は2009年に開始し、翌年から高齢者歯科が参加して週1日の回診を行っている。当病院は歯科室がないため、訪問による歯科診療を提供している。2012年から、リハビリテーション科が実施する嚥下造影検査前後の口腔ケアを開始した。2020年から回診日を週2日とし、歯科治療に加えて、口腔の専門家として摂食嚥下カンファレンスへ参加する等、さらなる医科歯科連携を進めている。2021年からは、リハビリテーション科の全入院患者の入院時口腔健康管理を開始した。
【結果と考察】
口腔ケアセンター活動はすでに10年以上継続しており、病棟看護師による日常的口腔ケアは充実している。歯科による口腔衛生管理は口腔ケア難症例と日常的口腔ケアの支援が中心である。回復期リハビリテーション入院患者は高齢者が多いことから、積極的な評価によって、口腔の問題を抽出し、歯科医療につなげることが重要である。また、摂食嚥下カンファレンスには、医師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、歯科医師が参加し、NSTラウンドには歯科衛生士が参加することで、多職種の視点で回復期の摂食嚥下リハビリテーションに貢献できていると考えられる。特に、準備期や口腔期に影響しうる義歯関連の問題は歯科医師にしか解決できないため、回復期病院での歯科治療ニーズを明らかにし、効率的かつ効果的な参画が重要となる。また、回復期病院退院後は、在宅や施設での療養生活になることが多いため、維持期の歯科訪問診療との地域連携も見据えた活動が重要と考えられた。
【方法】
本学では、2008年に口腔ケアセンターを開設し、附属病院における口腔ケアの標準化等を目標に活動している。附属の藤が丘リハビリテーション病院における口腔ケアセンター活動は2009年に開始し、翌年から高齢者歯科が参加して週1日の回診を行っている。当病院は歯科室がないため、訪問による歯科診療を提供している。2012年から、リハビリテーション科が実施する嚥下造影検査前後の口腔ケアを開始した。2020年から回診日を週2日とし、歯科治療に加えて、口腔の専門家として摂食嚥下カンファレンスへ参加する等、さらなる医科歯科連携を進めている。2021年からは、リハビリテーション科の全入院患者の入院時口腔健康管理を開始した。
【結果と考察】
口腔ケアセンター活動はすでに10年以上継続しており、病棟看護師による日常的口腔ケアは充実している。歯科による口腔衛生管理は口腔ケア難症例と日常的口腔ケアの支援が中心である。回復期リハビリテーション入院患者は高齢者が多いことから、積極的な評価によって、口腔の問題を抽出し、歯科医療につなげることが重要である。また、摂食嚥下カンファレンスには、医師、看護師、管理栄養士、言語聴覚士、歯科医師が参加し、NSTラウンドには歯科衛生士が参加することで、多職種の視点で回復期の摂食嚥下リハビリテーションに貢献できていると考えられる。特に、準備期や口腔期に影響しうる義歯関連の問題は歯科医師にしか解決できないため、回復期病院での歯科治療ニーズを明らかにし、効率的かつ効果的な参画が重要となる。また、回復期病院退院後は、在宅や施設での療養生活になることが多いため、維持期の歯科訪問診療との地域連携も見据えた活動が重要と考えられた。