[SY6-2] 社会資源が多くない地域の連携
【略歴】
1992年 岡山大学歯学部歯学科 卒業
1992年 岡山大学歯学部附属病院医員(第二保存科) 入局
1996年 岡山大学歯学部附属病院 文部教官助手 (第二保存科)
1998年 上齋原村国民健康保険歯科診療所 所長
1999年 上齋原村国民健康保険歯科保健センター センター長(兼務)
2004年 鏡野町国民健康保険上齋原歯科診療所
2016年 鏡野町国民健康保険奥津歯科診療所 所長 (兼務)現在に至る
1992年 岡山大学歯学部歯学科 卒業
1992年 岡山大学歯学部附属病院医員(第二保存科) 入局
1996年 岡山大学歯学部附属病院 文部教官助手 (第二保存科)
1998年 上齋原村国民健康保険歯科診療所 所長
1999年 上齋原村国民健康保険歯科保健センター センター長(兼務)
2004年 鏡野町国民健康保険上齋原歯科診療所
2016年 鏡野町国民健康保険奥津歯科診療所 所長 (兼務)現在に至る
【抄録】
認知症の人を支える医療・介護・保健・福祉に関するインフラ・地域特性:
当地域は、人口12,604人(2021年)、高齢化率36.60%(2015年)の山間僻地である。平成17年3月1日に富村、奥津町、上齋原村および鏡野町が対等合併して、現在の鏡野町が発足した。各旧自治体に、行政機関、医療および介護施設が設置されており、各診療所の医師は鏡野国民健康保険病院から、各歯科診療所の歯科医師は、岡山大学病院からそれぞれ派遣されている。
認知症初期集中支援チームの成り立ち、および医療・介護関係者との多職種連携の方法:
2000年(平成12年):介護保険制度が始まり、当地域で歯科医師として赴任していたが、ケアマネージャーが私だけであったため、ケアマネージャーとしても2年間実働を行い、他の職員がケアマネージャーの資格を得たので、現在は引き継いでいる。その時から、認知症と口腔に関しての問題意識は強くもち、介護保険計画にも加えていた。
2008年(平成20年):当地域で特に「家族によって隠されている問題」についての調査を行った。その調査の1位が口腔に関することであった。ちなみに、2位は認知症、3位は自殺であった。
当地域は、3世代~4世代で暮らしている世帯が多く、故意でなくても、上記の健康課題が家族によって隠されてしまうと、保健師などの行政サービスが家の中の問題まで深く入り込めない事情があったため、この調査を行った。逆に、独居または高齢者のみの世帯の場合に対しては、直接に、行政・医療・介護機関が訪問・相談・介入・医療介護連携ができている。
2009年(平成21年)~2010年(平成22年):私的に「地域包括医療ケア講座」を発足させた。
2011年(平成23年)~2013年(平成25年):活動の成果が認められ、町の事業として、「鏡野町地域包括ケア講座」として、予算が付き、多職種の協力が得られるようになった。
特に、個別事例に対応は、国民健康保険歯科保健センター事業で行うようになった。
2014年(平成26年)~:「鏡野町地域包括ケア講座」は、他の地域ケア会議・委員会などの医療・介護事業とともに再編され、現在は「鏡野町在宅医療・介護連携推進事業協議会」に統合されており、その中に認知症初期集中支援チームが設置された。
社会資源が多くない地域の連携:
一人の専門職が複数の仕事をこなすことになる。そのため、その専門職の中ですでに連携が確立する。一人の専門職にかかる重圧は多大であるが、人口の多い地域での連携の困難さと比較すれば、相殺されているのかもしれない。
認知症の人を支える医療・介護・保健・福祉に関するインフラ・地域特性:
当地域は、人口12,604人(2021年)、高齢化率36.60%(2015年)の山間僻地である。平成17年3月1日に富村、奥津町、上齋原村および鏡野町が対等合併して、現在の鏡野町が発足した。各旧自治体に、行政機関、医療および介護施設が設置されており、各診療所の医師は鏡野国民健康保険病院から、各歯科診療所の歯科医師は、岡山大学病院からそれぞれ派遣されている。
認知症初期集中支援チームの成り立ち、および医療・介護関係者との多職種連携の方法:
2000年(平成12年):介護保険制度が始まり、当地域で歯科医師として赴任していたが、ケアマネージャーが私だけであったため、ケアマネージャーとしても2年間実働を行い、他の職員がケアマネージャーの資格を得たので、現在は引き継いでいる。その時から、認知症と口腔に関しての問題意識は強くもち、介護保険計画にも加えていた。
2008年(平成20年):当地域で特に「家族によって隠されている問題」についての調査を行った。その調査の1位が口腔に関することであった。ちなみに、2位は認知症、3位は自殺であった。
当地域は、3世代~4世代で暮らしている世帯が多く、故意でなくても、上記の健康課題が家族によって隠されてしまうと、保健師などの行政サービスが家の中の問題まで深く入り込めない事情があったため、この調査を行った。逆に、独居または高齢者のみの世帯の場合に対しては、直接に、行政・医療・介護機関が訪問・相談・介入・医療介護連携ができている。
2009年(平成21年)~2010年(平成22年):私的に「地域包括医療ケア講座」を発足させた。
2011年(平成23年)~2013年(平成25年):活動の成果が認められ、町の事業として、「鏡野町地域包括ケア講座」として、予算が付き、多職種の協力が得られるようになった。
特に、個別事例に対応は、国民健康保険歯科保健センター事業で行うようになった。
2014年(平成26年)~:「鏡野町地域包括ケア講座」は、他の地域ケア会議・委員会などの医療・介護事業とともに再編され、現在は「鏡野町在宅医療・介護連携推進事業協議会」に統合されており、その中に認知症初期集中支援チームが設置された。
社会資源が多くない地域の連携:
一人の専門職が複数の仕事をこなすことになる。そのため、その専門職の中ですでに連携が確立する。一人の専門職にかかる重圧は多大であるが、人口の多い地域での連携の困難さと比較すれば、相殺されているのかもしれない。