[SY9-1] 漢方を知る〜漢方の基礎知識と使ってみたい漢方薬〜
【学歴】
1995年 東京歯科大学卒業
1999年 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科麻酔学専攻)修了
資格・免許等
1995年 第88回歯科医師国家試験合格
1998年 日本歯科麻酔学会認定医
1999年 博士(歯学)の学位受領
2004年 日本歯科麻酔学会指導医(2014年6月まで)
職歴および研究歴
【職歴】
1998年 東京都老人医療センター麻酔科医員
1999年 東京歯科大学歯科麻酔学講座助教
2008年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師
2011年 慶應義塾大学医学部医化学教室特任講師(2014年3月まで)
2013年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師
2014年 東京歯科大学薬理学講座主任教授
【研究歴】
2004年 上海中医薬大学留学
(非常勤講師)
2013年 慶應義塾大学医学部薬理学教室非常勤講師(2017年3月まで)
2014年 慶應義塾大学医学部医化学教室非常勤講師(2023年3月まで)
1995年 東京歯科大学卒業
1999年 東京歯科大学大学院歯学研究科(歯科麻酔学専攻)修了
資格・免許等
1995年 第88回歯科医師国家試験合格
1998年 日本歯科麻酔学会認定医
1999年 博士(歯学)の学位受領
2004年 日本歯科麻酔学会指導医(2014年6月まで)
職歴および研究歴
【職歴】
1998年 東京都老人医療センター麻酔科医員
1999年 東京歯科大学歯科麻酔学講座助教
2008年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師
2011年 慶應義塾大学医学部医化学教室特任講師(2014年3月まで)
2013年 東京歯科大学歯科麻酔学講座講師
2014年 東京歯科大学薬理学講座主任教授
【研究歴】
2004年 上海中医薬大学留学
(非常勤講師)
2013年 慶應義塾大学医学部薬理学教室非常勤講師(2017年3月まで)
2014年 慶應義塾大学医学部医化学教室非常勤講師(2023年3月まで)
【抄録(Abstract)】
漢方は中国から伝わった伝統医学が、我が国で独自の発展をとげたものである。古から我が国は中国と交流があり、当然医学の面でも多大な影響を受けてきた。そしてその医学は日本流にアレンジされながら発展してきた。漢方(日本の伝統医学なので和漢ともいう)は、中国の後漢時代の名医、張仲景によって編纂された「傷寒雑病論」を基本としている。本書は、春秋戦国時代に著された最古の医学書である、『黄帝内経』の理論を基礎として、各派の治療経験を総括し、証候、疾病、そして治療を結合させ、弁証論治(中国医学の診断・治療法)の原則を確立した。『傷寒雑病論』は、『傷寒論』と『金匱要略』から構成されている。張仲景は『傷寒論』(113方剤収載)において、病期を6段階(六経:太陽病、陽明病、少陽病、太陰病、少陰病、厥陰病)に分類し、傷寒(外感熱病)を論じた。また、『金匱要略』(262方剤収載)では、疾病別の処方分類法を行い、雑病(内科疾患)を論じた。本書は中国伝統医学の治療法・原則を体系づけた最初の医学書である。本書の中には、様々なアイデア・方法が盛り込まれており、後世の医家は本書を基礎として中国医学ならびに漢方を発展させた。現在、我が国の健康保険診療で用いられる漢方のエキス剤(医療用漢方製剤)は130種類以上あり、それらの多くは「傷寒雑病論」に収載された処方である。
演者は東京歯科大学歯科麻酔学講座に在籍していた折、本学附属水道橋病院ならびに千葉病院歯科麻酔科外来におけるペインクリニックで、好んで漢方薬をそれらの治療に応用してきた。漢方薬は、主として宿主側の病気への抵抗性を高めて効果をあげる。漢方は心身全体の調子を整え、生体恒常性の異常を修復し、複合的に病気を治療するという戦略をとっているので、歯科においても、難治性の口内炎、歯周炎、口腔乾燥症、味覚異常、口臭、舌痛症、顎関節症、非歯原性歯痛、神経痛、顔面痛などに対して有効なことがある。
本講演では漢方の特徴を概説するとともに、比較的副作用が少なく、使いやすい漢方薬を紹介しながら、漢方への敷居を低くすることを目的としたい。
漢方は中国から伝わった伝統医学が、我が国で独自の発展をとげたものである。古から我が国は中国と交流があり、当然医学の面でも多大な影響を受けてきた。そしてその医学は日本流にアレンジされながら発展してきた。漢方(日本の伝統医学なので和漢ともいう)は、中国の後漢時代の名医、張仲景によって編纂された「傷寒雑病論」を基本としている。本書は、春秋戦国時代に著された最古の医学書である、『黄帝内経』の理論を基礎として、各派の治療経験を総括し、証候、疾病、そして治療を結合させ、弁証論治(中国医学の診断・治療法)の原則を確立した。『傷寒雑病論』は、『傷寒論』と『金匱要略』から構成されている。張仲景は『傷寒論』(113方剤収載)において、病期を6段階(六経:太陽病、陽明病、少陽病、太陰病、少陰病、厥陰病)に分類し、傷寒(外感熱病)を論じた。また、『金匱要略』(262方剤収載)では、疾病別の処方分類法を行い、雑病(内科疾患)を論じた。本書は中国伝統医学の治療法・原則を体系づけた最初の医学書である。本書の中には、様々なアイデア・方法が盛り込まれており、後世の医家は本書を基礎として中国医学ならびに漢方を発展させた。現在、我が国の健康保険診療で用いられる漢方のエキス剤(医療用漢方製剤)は130種類以上あり、それらの多くは「傷寒雑病論」に収載された処方である。
演者は東京歯科大学歯科麻酔学講座に在籍していた折、本学附属水道橋病院ならびに千葉病院歯科麻酔科外来におけるペインクリニックで、好んで漢方薬をそれらの治療に応用してきた。漢方薬は、主として宿主側の病気への抵抗性を高めて効果をあげる。漢方は心身全体の調子を整え、生体恒常性の異常を修復し、複合的に病気を治療するという戦略をとっているので、歯科においても、難治性の口内炎、歯周炎、口腔乾燥症、味覚異常、口臭、舌痛症、顎関節症、非歯原性歯痛、神経痛、顔面痛などに対して有効なことがある。
本講演では漢方の特徴を概説するとともに、比較的副作用が少なく、使いやすい漢方薬を紹介しながら、漢方への敷居を低くすることを目的としたい。