[P-106] 急性期から医療療養型病床まで継続したユマニチュードを意識し良好な経過を得た口腔ケアの1症例
【緒言・目的】
近年医療技術の進歩により療養期間は長期化の傾向にある。良好な口腔衛生状態の維持のためには,急性期から回復期・慢性期まで切れ目のない口腔ケアの介入が必要である。当科では各ステージで全身状態に配慮しながらユマニチュードを意識した口腔ケアを行っている。今回は本院(急性期)からリハビリテーション病院(医療療養型)転院後も訪問診療を継続し看護サイドと密に情報共有・口腔ケアにあたり,患者との良好な関係・口腔衛生状態を維持している1症例を報告する。
【症例および経過】
79歳,女性。既往歴:高血圧・脳出血・誤嚥性肺炎・難聴(聾唖)。令和1年12月脳出血発症入院。保存療法中に口腔ケア(口腔汚染・粘膜出血)依頼。初診時はJCSⅡ‐30,多動・アイコンタクト取れず開口保持困難で、ユマニチュードを意識しながら,開口器を用いたケアを行った。医療療養型病床に転院後も訪問診療の形で口腔ケア介入を継続した。転院時は開口器用いたケアを継続していたが,覚醒状態がJCSⅡ‐20に改善,アイコンタクトが取れ,手話の理解ができる・耳からの情報が入る可能性が看護サイドから入り,ユマニチュードに加え手話を取り入れたケアを行った。結果として,転院後全身状態の安定とともにアイコンタクトが取れ,手話と声掛けで開口,短時間ではあるが開口器使用せずケアを行い,良好な口腔衛生状態を維持できた。その後開口保持困難な際は歯ブラシの柄を開口保持に用いながら口腔ケアを実施し,良好な口腔衛生状態の維持に努めている。
【考察】
患者の全身状態は刻々変化する。その状態に合わせ口腔ケアの介入方法も変えていく必要がある。本症例は各ステージでユマニチュードを意識して介入を続けたことが良好な結果に繋がった一助となった。良好な口腔衛生状態の維持には病棟スタッフの毎日の丁寧なケアが必須である。常に病棟サイドと知識共有し,日々変化の変化を見逃さず,ケアの方法をかえ口腔ケアに取りくみ,良好な口腔衛生状態を維持できている。本症例を通じ,ユマニチュードは認知症以外でも有用であることを再認識することが出来た。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)
近年医療技術の進歩により療養期間は長期化の傾向にある。良好な口腔衛生状態の維持のためには,急性期から回復期・慢性期まで切れ目のない口腔ケアの介入が必要である。当科では各ステージで全身状態に配慮しながらユマニチュードを意識した口腔ケアを行っている。今回は本院(急性期)からリハビリテーション病院(医療療養型)転院後も訪問診療を継続し看護サイドと密に情報共有・口腔ケアにあたり,患者との良好な関係・口腔衛生状態を維持している1症例を報告する。
【症例および経過】
79歳,女性。既往歴:高血圧・脳出血・誤嚥性肺炎・難聴(聾唖)。令和1年12月脳出血発症入院。保存療法中に口腔ケア(口腔汚染・粘膜出血)依頼。初診時はJCSⅡ‐30,多動・アイコンタクト取れず開口保持困難で、ユマニチュードを意識しながら,開口器を用いたケアを行った。医療療養型病床に転院後も訪問診療の形で口腔ケア介入を継続した。転院時は開口器用いたケアを継続していたが,覚醒状態がJCSⅡ‐20に改善,アイコンタクトが取れ,手話の理解ができる・耳からの情報が入る可能性が看護サイドから入り,ユマニチュードに加え手話を取り入れたケアを行った。結果として,転院後全身状態の安定とともにアイコンタクトが取れ,手話と声掛けで開口,短時間ではあるが開口器使用せずケアを行い,良好な口腔衛生状態を維持できた。その後開口保持困難な際は歯ブラシの柄を開口保持に用いながら口腔ケアを実施し,良好な口腔衛生状態の維持に努めている。
【考察】
患者の全身状態は刻々変化する。その状態に合わせ口腔ケアの介入方法も変えていく必要がある。本症例は各ステージでユマニチュードを意識して介入を続けたことが良好な結果に繋がった一助となった。良好な口腔衛生状態の維持には病棟スタッフの毎日の丁寧なケアが必須である。常に病棟サイドと知識共有し,日々変化の変化を見逃さず,ケアの方法をかえ口腔ケアに取りくみ,良好な口腔衛生状態を維持できている。本症例を通じ,ユマニチュードは認知症以外でも有用であることを再認識することが出来た。
(COI 開示:なし)
(倫理審査対象外)