教育

[F1-03] デジタル化と立地がコロナ禍における私立中学校選択に与える影響

Yuki Baba, *Iyanagi Hiroyasu¹, Kazushi Matsuo¹, Morito Tsutsumi² (1. Graduate School of Systems and Information Engineering, University of Tsukuba, 2. Faculty of Engineering, Information and Systems, University of Tsukuba)

Keywords:学校選択, 中学受験, COVID-19, デジタル化

COVID-19の感染拡大は，学校選択にも多大な影響を及ぼしたことが考えられる．しかし，それらの実態に関する定量的な知見は限られている．本研究では，コロナ禍において急速に進んだ学校のデジタル化と，通学時の感染リスクと関連する立地に着目し，それらの影響がコロナ禍前後で私立中学校の選択にどの程度変化したのかを明らかにすることを目的としている．受験校選択のデータと，在学生の所在地のデータを用いた分析の結果，2021年はオンライン説明会の有無が，2022年はICTデバイスの導入有無が受験倍率に有意な影響を及ぼしたことが明らかになった．また，コロナ禍以降に在学生の通学距離が短くなっている傾向が示された．これらの結果は，コロナ禍を契機に学校選択の要因が変化していることを示している．