自然・環境

[F7-01] 全国の樹木葬墓地分布の地理空間的特徴とマスメディアを対象とした文脈的特徴の併用分析

*今泉 優子¹、藤田 直子²、嶋田 珠々²、スン スシエア²、周 楊² (1. 愛植物設計事務所、2. 筑波大学)

キーワード：樹木葬, マスメディア, 時空間分析

樹木葬とは、墓石に代わり樹木等を配する埋葬形態であり、永代供養墓の一形態と位置づけられる。日本では少子高齢化や核家族化の進行に伴い、後継者による継続管理が必要な従来の家墓思想からの乖離が顕在化している。本研究の目的は、樹木葬を取り巻く環境を全国の樹木葬墓地分布を対象とした地理情報分析と、樹木葬に関する内容を含んだ新聞(マスメディア)を対象とした文脈的分析を併用し、樹木葬に対する人々の意識と空間的変化がどのように起こってきたかを明らかにすることである。対象期間は樹木葬墓地が日本で初めて誕生した1999年から現在までとした。分析の結果、年代ごとの地理的特徴が明らかになり、自然志向よりも管理不要の内容への注目が高まり、結果都市地域に樹木葬墓地が増加した可能性が示された。