GISA & IAG'i 2023

講演情報

口頭発表(GISA)

自然・環境

2023年10月29日(日) 11:00 〜 12:20 F会場 (C-401 C棟4階)

座長: 米島 万有子 (熊本大学)

11:20 〜 11:40

[F7-02] ネクサスマトリックスを用いた炭素会計手法の開発

*中山 俊1、厳 網林2 (1. 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科、2. 慶應義塾大学 環境情報学部)

キーワード:炭素会計, ネクサスマトリックス, ネクサスフットプリント, 脱炭素型まちづくり, 自律分散協調

脱炭素化が進展する中,各空間スケールに対応した炭素会計手法が求められている.これまで,国・都市レベルでは産業連関表を用いた計算手法が確立されているが,基幹インフラと地域資源が複雑に連動するまちレベルのネクサス効果は表現されない.本研究では,近隣・街区レベルを対象に,ネクサスマトリックスをベースとした炭素会計手法を開発した.都市インフラを生産,供給,消費,処理の4機能で細分化して行とし,地域資源とそのサービスについても同様に4区分して列とした.この4×4の行列を基本に,都市生活を構成する食料・エネルギー・水などに対応できるようにした.これに,土地,建物,目標物の各データを投入し,それぞれの機能が占有する空間面積とCO2排出量を算出し,ネクサスフットプリントとした.これを用いることで,基幹インフラと地域資源の自律分散協調の関係を表すことができ,まちづくりにおける様々な脱炭素施策を比較検討できる.