[P1-30] 深セン市の住宅地地価の空間クラスターと公園緑地
キーワード:公園緑地, 住宅地地価, ヘドニック法, 空間クラスター, 深セン市
都市化の加速、環境問題が深刻化する中、より環境質の良い住宅地が求められている。本研究は、中国の深セン市を対象に、公園緑地と住宅地地価の関係を分析する。まず、空間統計手法を用いて、地価の高い(低い)値の空間クラスターを特定し、地価の空間パターンを分析する。次に、非空間モデルおよび空間計量経済モデルを用いて、公園緑地が住宅地地価に与える直接効果および間接効果(空間スピルオーバー効果)を分析する。さらに、差分の差分法を用いて、大型公園の建設が地価に与える影響を分析する。その結果、深セン市内では、高い(低い)地価が南西部(北部や東部)にクラスター化していることがわかった。また、公園緑地は当該地域だけでなく、周辺地域の地価とも正の相関があることがわかった。本研究の結果は、公園緑地が都市開発や都市土地価値の向上に果たす潜在的な役割についての理解を深める一助となることが期待される。