第74回北海道理学療法士学術大会

開催趣意書

 この度、第 74 回北海道理学療法士学術大会を北海道恵庭市において開催することとなりました.新型コロナウイルス感染症(以下、COVID-19)は今なお、世界的な流行を見せています.自粛生活が長く続いたことによる運動不足や、精神面での不調など北海道民の健康に多大な影響を与えています.2015 年に国連は 17 の目標からなる「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択し、日本でもかけがえのない地球環境を守り、多様性のある社会の実現への取り組みが広がっています.
北海道が実施した COVID-19 の影響による道内で特に取り組むべき SDGs の目標についての調査では「すべての人々に健康と福祉を」と答えた方の割合が最も多く、道民の健康への関心の高さが伺えます.
 近年、理学療法士が活躍する場面は医療、教育、介護、予防、スポーツ、災害、起業活動など多岐の分野に渡り、広大な北海道の各地域で多様な広がりを見せています.理学療法士は、道民の健康増進、障害予防からの地域包括ケアシステムの推進への寄与とともに、COVID−19 などの新興感染症をはじめとした新たな社会情勢に応じた理学療法を構築し、常に質の高い理学療法を提供することが求められています.
「チーム医療」という言葉が示すように理学療法士は元来、多職種連携の中で対象者のリハビリテーションに貢献するものとされていました.働き方改革・タスクシフト・シェア推進のなかで多職種の専門性、職域の在り方について見直しが進み、再構築する時期を迎えています.このなかで理学療法や理学療法士がどうあるべきかを示す研究活動は更に重要な位置づけとなります.理学療法のあり方が多様となった今、自他の職種や地域の違い(差異)を受け入れ、つながりを改めて意識した理学療法の持続可能な学究活動が必要となります.
そこで今大会のテーマを「多様性をつなぐ」とし、医療、教育、介護、予防、スポーツ、災害をはじめとしたあらゆる理学療法分野の質的向上への取り組みを共有できる大会となるよう役員一同準備を進めております.
 基調講演や特別講演では理学療法士の学術活動のあり方や全国の先進的な取り組みから議論を深めます.また札幌支部の特別企画では自他職種連携の取り組みについて学術活動から知識を共有します.市民公開講座では道民皆様の健康増進につながる企画を準備しております.我々理学療法士が新たにつながることで北海道民により良い理学療法を提供する大会を目指しております.多くの方のご参加をお待ちしております.

公益社団法人 北海道理学療法士会
  会 長 柿澤 雅史

第74回 北海道理学療法士学術大会
大 会 長 表  亮介
副大会長  塩原 貴之
準備委員長  小島 伸枝