[PD1-3] 人工呼吸器離脱に関わるコンフリクト臨床工学技士の立場から
本邦には呼吸療法に特化した専門職は存在せず、人工呼吸器への知識と技術から臨床工学技士は呼吸療法を支える専門職の一員として活躍している。人工呼吸器からの早期離脱は患者の予後改善のみならず医療経済の視点からも重要な要素であり、チーム全体で取り組むことが鍵となる。2015年に3学会による「人工呼吸器離脱に関する3学会プロトコル」が提言され、医師以外の職種が人工呼吸器離脱に関わるための大きな支援となった。臨床工学技士は、業務指針において医師の指示の下に患者の状態に合わせて人工呼吸器の設定を行うことは基本業務とされており、プロトコルを活用することで業務は大きく拡大する。一方、プロトコルを活用するためには課題もある。本プロトコルは人工呼吸器離脱の標準的な方法であるが、プロトコルを活用する上で患者アセスメントが重要となる。従来の臨床工学技士は、学生時代に患者アセスメントに関する教育を受けていない。また、患者アセスメントに関する研修会などの開催も皆無に等しい。そのため、臨床工学技士が本プロトコルを活用するには、患者アセスメントに関する教育体制の構築が望まれる。
本セッションでは、臨床工学技士の立場からプロトコルの活用の実態から問題・課題などを報告し、皆様と一緒に人工呼吸器離脱に関して議論したいと考える。
本セッションでは、臨床工学技士の立場からプロトコルの活用の実態から問題・課題などを報告し、皆様と一緒に人工呼吸器離脱に関して議論したいと考える。