[P5-3] 看護師における呼吸ケアの質の向上を目指した活動と課題
Keywords:呼吸ケア、 RST、看護相談
【目的】
A病院では、2012年からRespiratory Support Team(RST)が立ち上がり、ついで2015年にはRespiratory Support Team Nursing Project (RSTNP)が始動した。RSTNPの目的は、人工呼吸に特化しない呼吸ケアの質の向上とした。始動の背景には、2014年の診療報酬改定でICUの施設基準が変更になり、その結果として人工呼吸器患者が一般病棟で管理されることが余儀なくされたことが影響している。これまでの活動では、24時間体制で看護相談に対応するシステムの導入など適時性、迅速性の担保に力を注いできた。導入後の相談実績は2015年には223件であったが、2019年には18件まで減少した。そのため今回の目的は、過去5年間において看護相談の件数が減少した要因を明らかにし、今後のRSTNPの活動への示唆を得ることとする。
【方法】
2014~2019年の5年間に対応した相談記録を後ろ向きに抽出し、相談内容を示すワードにラベルをつけ、類似性に着目してカテゴリー化した。各カテゴリーのラベル数を単純集計して、各々の件数とした。
データの使用および結果の公表にあたっては所属施設に目的、方法および個人情報の保護について説明し同意を得るとともに、看護部門研究倫理検討会の承認を得た(承認番号T-2019-27)。
【結果】
延べ相談件数は405件、年度別割合は2015年55.1%、2016年21.7%、2017年8.9%、2018年9.9%、2019年4.4%であった。複数回の相談は2015年83件、2016年45件、2017年3件であり、すべて【呼吸ケア】に関連していた。
相談内容は加湿調整や気道管理などの【呼吸ケア】、人工呼吸ケア、フィジカルアセスメントなどの【勉強会】、呼吸器設定など医学的判断を要する【医行為】、人工呼吸器のアラーム対応などの【人工呼吸器トラブル】、手順書作成、医療安全への対応などの【その他】のカテゴリーに分類された。
カテゴリー別の割合は【呼吸ケア】75.3%、【勉強会】13.8%、【その他】5.9%、【医行為】3.0%、【人工呼吸器トラブル】2.0%であった。年度別では2015年の【呼吸ケア】が42.5%を占め、2016年17.8%、以降は6.4~2.2%【勉強会】は2015年6.2%、以降は1.5~2.2%であった。【人工呼吸器トラブル】は2015年1.7%であったが、2017年以降の相談はなかった。
【呼吸ケア】の内訳は気道管理26.2%、人工呼吸ケア25.3%、フィジカルアセスメント17.4%、加湿調整12.8%、終末期における呼吸困難の緩和ケア6.6%などであった。年度別では、2015年の人工呼吸ケアが23.9%と最も多かった。ついで2015年、2016年の気道管理がそれぞれ10.8%、8.5%、2015年、2016年のフィジカルアセスメントがそれぞれ7.2%、6.2%であった。
【考察】
看護相談はRSTNP始動の2015年からの2年間に集中し、とりわけ【呼吸ケア】は延べ相談件数の60.3%を占めたが、2016年以降は複数回の相談や【人工呼吸器トラブル】が減少した。その要因として、現場のニーズや課題が多かった人工呼吸ケア、気道管理、フィジカルアセスメントへの対応、部署依頼の【勉強会】開催など、集中的に支援したことが考えられ、看護師の呼吸ケア能力が向上したと推察された。
また、終末期における呼吸困難の緩和ケアを目的とした相談も少なくなく、リソースの調整をさらに強化する必要性が示唆された。
A病院では、2012年からRespiratory Support Team(RST)が立ち上がり、ついで2015年にはRespiratory Support Team Nursing Project (RSTNP)が始動した。RSTNPの目的は、人工呼吸に特化しない呼吸ケアの質の向上とした。始動の背景には、2014年の診療報酬改定でICUの施設基準が変更になり、その結果として人工呼吸器患者が一般病棟で管理されることが余儀なくされたことが影響している。これまでの活動では、24時間体制で看護相談に対応するシステムの導入など適時性、迅速性の担保に力を注いできた。導入後の相談実績は2015年には223件であったが、2019年には18件まで減少した。そのため今回の目的は、過去5年間において看護相談の件数が減少した要因を明らかにし、今後のRSTNPの活動への示唆を得ることとする。
【方法】
2014~2019年の5年間に対応した相談記録を後ろ向きに抽出し、相談内容を示すワードにラベルをつけ、類似性に着目してカテゴリー化した。各カテゴリーのラベル数を単純集計して、各々の件数とした。
データの使用および結果の公表にあたっては所属施設に目的、方法および個人情報の保護について説明し同意を得るとともに、看護部門研究倫理検討会の承認を得た(承認番号T-2019-27)。
【結果】
延べ相談件数は405件、年度別割合は2015年55.1%、2016年21.7%、2017年8.9%、2018年9.9%、2019年4.4%であった。複数回の相談は2015年83件、2016年45件、2017年3件であり、すべて【呼吸ケア】に関連していた。
相談内容は加湿調整や気道管理などの【呼吸ケア】、人工呼吸ケア、フィジカルアセスメントなどの【勉強会】、呼吸器設定など医学的判断を要する【医行為】、人工呼吸器のアラーム対応などの【人工呼吸器トラブル】、手順書作成、医療安全への対応などの【その他】のカテゴリーに分類された。
カテゴリー別の割合は【呼吸ケア】75.3%、【勉強会】13.8%、【その他】5.9%、【医行為】3.0%、【人工呼吸器トラブル】2.0%であった。年度別では2015年の【呼吸ケア】が42.5%を占め、2016年17.8%、以降は6.4~2.2%【勉強会】は2015年6.2%、以降は1.5~2.2%であった。【人工呼吸器トラブル】は2015年1.7%であったが、2017年以降の相談はなかった。
【呼吸ケア】の内訳は気道管理26.2%、人工呼吸ケア25.3%、フィジカルアセスメント17.4%、加湿調整12.8%、終末期における呼吸困難の緩和ケア6.6%などであった。年度別では、2015年の人工呼吸ケアが23.9%と最も多かった。ついで2015年、2016年の気道管理がそれぞれ10.8%、8.5%、2015年、2016年のフィジカルアセスメントがそれぞれ7.2%、6.2%であった。
【考察】
看護相談はRSTNP始動の2015年からの2年間に集中し、とりわけ【呼吸ケア】は延べ相談件数の60.3%を占めたが、2016年以降は複数回の相談や【人工呼吸器トラブル】が減少した。その要因として、現場のニーズや課題が多かった人工呼吸ケア、気道管理、フィジカルアセスメントへの対応、部署依頼の【勉強会】開催など、集中的に支援したことが考えられ、看護師の呼吸ケア能力が向上したと推察された。
また、終末期における呼吸困難の緩和ケアを目的とした相談も少なくなく、リソースの調整をさらに強化する必要性が示唆された。