[P5-5] クリティカルケア看護学分野における看護師の調整に関する国内文献の検討
キーワード:調整、看護師、文献検討、クリティカルケア看護学分野
【目的】本研究の目的はクリティカルケア看護学分野における看護師の調整に関する国内文献の検討を行い看護師の調整に関する内容を明らかにすることである。なお、本研究の「調整」とは「クリティカルケア看護において最善のケアを提供するために、そこに携わる様々な職種が最大限のチームワークを発揮することができるように、人、場、時間、情報、資源を整えるための看護師の行動」と定義した。
【方法】医学中央雑誌Web版ver.5を用いて期間は定めず「看護師」「調整」と「クリティカルケア看護」「クリティカルケア」「救急看護」「急性期看護」「集中治療看護」をキーワードとし原著論文を検索した(最終検索日:2019年5月28日)。論文言語は日本語のみとした。その結果、272件が抽出され、重複文献を除外し115件となった。タイトルレビューにより、商業雑誌、病院紀要、研究会集録24件と、クリティカルケア看護の調整内容とは若干異なると考えられる母性・精神看護学分野と調整内容が特徴的な新生児・小児を対象とした文献15件を除外し76件を分析対象とした。分析対象文献を精読し本研究の調整の定義に言及している文献27件を最終分析対象とした。最終分析対象文献のうち看護師の調整について記述されている箇所を抽出しコードとし、意味内容の類似性に沿ってサブカテゴリー、カテゴリーと質的帰納的に分析した。データ分析過程において共同研究者間で繰り返し検討し妥当性の確保に努めた。倫理的配慮として公表されている文献のみを対象とし著作権に留意した。
【結果】最終分析対象文献は2006年~2019年に出版されていた。文献より163コード、39サブカテゴリー、19カテゴリーが生成された。19カテゴリーは【円滑な救急外来対応に向けた医療職者の采配】【家族への家族成員参集の依頼】【適切な治療・看護の実現に向けた各専門職の活用】【患者の安全・安楽のための看護師間の協働】【家族が現状認知するための医師への働きかけ】【家族成員の治療参加に向けた働きかけ】の6カテゴリーからなる‘人の調整’、【患者の搬入体制を整える場の整備】【家族が感情を整理するための場の提供】【患者の治療および安全を考慮した療養環境の整備】【患者・家族の意向に沿った面会の整備】【患者の状況に合わせた家族への場の提供と整備】【家族が患者との最期の時をより善くできるような場の工夫】の6カテゴリーからなる‘場の調整’、【患者状況に合わせた家族の面会のタイミングの調整】【患者への症状説明のための時間確保】【家族の納得と意思決定のための時間の確保・保守】の3カテゴリーからなる‘時間の調整’、【医療者間における患者・家族情報の収集と共有】【家族の現状認知を促す情報提供】の2カテゴリーからなる‘情報の調整’、【患者の病状に適したサービスの確保】【退院支援に向けた院内外の医療機関との連携】の2カテゴリーからなる‘資源の調整’に分類された。
【考察】本邦のクリティカルケア看護学分野における看護師は急性期から社会復帰まで長期間にわたり‘人’‘場’‘時間’‘情報’‘資源’の調整を行っていることが明らかとなった。更に即時性のある調整や危機的状況にある患者・家族に対する調整が明らかとなり当該分野の特徴であった。また、調整の対象は患者、家族、医療職者のみならず社会資源や退院支援を含めた視点で捉えており、多職種と協働することにより円滑に治療や看護が進むように働きかけていた。以上より、クリティカルケア看護学分野の看護師の調整内容が可視化された。調整が必要とされる場面において看護師が意図的な調整を行うことが期待される。
【方法】医学中央雑誌Web版ver.5を用いて期間は定めず「看護師」「調整」と「クリティカルケア看護」「クリティカルケア」「救急看護」「急性期看護」「集中治療看護」をキーワードとし原著論文を検索した(最終検索日:2019年5月28日)。論文言語は日本語のみとした。その結果、272件が抽出され、重複文献を除外し115件となった。タイトルレビューにより、商業雑誌、病院紀要、研究会集録24件と、クリティカルケア看護の調整内容とは若干異なると考えられる母性・精神看護学分野と調整内容が特徴的な新生児・小児を対象とした文献15件を除外し76件を分析対象とした。分析対象文献を精読し本研究の調整の定義に言及している文献27件を最終分析対象とした。最終分析対象文献のうち看護師の調整について記述されている箇所を抽出しコードとし、意味内容の類似性に沿ってサブカテゴリー、カテゴリーと質的帰納的に分析した。データ分析過程において共同研究者間で繰り返し検討し妥当性の確保に努めた。倫理的配慮として公表されている文献のみを対象とし著作権に留意した。
【結果】最終分析対象文献は2006年~2019年に出版されていた。文献より163コード、39サブカテゴリー、19カテゴリーが生成された。19カテゴリーは【円滑な救急外来対応に向けた医療職者の采配】【家族への家族成員参集の依頼】【適切な治療・看護の実現に向けた各専門職の活用】【患者の安全・安楽のための看護師間の協働】【家族が現状認知するための医師への働きかけ】【家族成員の治療参加に向けた働きかけ】の6カテゴリーからなる‘人の調整’、【患者の搬入体制を整える場の整備】【家族が感情を整理するための場の提供】【患者の治療および安全を考慮した療養環境の整備】【患者・家族の意向に沿った面会の整備】【患者の状況に合わせた家族への場の提供と整備】【家族が患者との最期の時をより善くできるような場の工夫】の6カテゴリーからなる‘場の調整’、【患者状況に合わせた家族の面会のタイミングの調整】【患者への症状説明のための時間確保】【家族の納得と意思決定のための時間の確保・保守】の3カテゴリーからなる‘時間の調整’、【医療者間における患者・家族情報の収集と共有】【家族の現状認知を促す情報提供】の2カテゴリーからなる‘情報の調整’、【患者の病状に適したサービスの確保】【退院支援に向けた院内外の医療機関との連携】の2カテゴリーからなる‘資源の調整’に分類された。
【考察】本邦のクリティカルケア看護学分野における看護師は急性期から社会復帰まで長期間にわたり‘人’‘場’‘時間’‘情報’‘資源’の調整を行っていることが明らかとなった。更に即時性のある調整や危機的状況にある患者・家族に対する調整が明らかとなり当該分野の特徴であった。また、調整の対象は患者、家族、医療職者のみならず社会資源や退院支援を含めた視点で捉えており、多職種と協働することにより円滑に治療や看護が進むように働きかけていた。以上より、クリティカルケア看護学分野の看護師の調整内容が可視化された。調整が必要とされる場面において看護師が意図的な調整を行うことが期待される。