[OD801-02] 当院のCOVID-19に対応した救急看護実践ガイド活用についての現状調査
Keywords:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)、救急看護実践ガイド、救急外来看護
Ⅰ.目的
COVID-19(以下、新型コロナウイルス感染症)は世界的に猛威をふるっている感染症である。救急外来の看護に関して、2020年4月22日に日本救急看護学会が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応した救急看護実践ガイド」を発表した。A病院でも2020年3月に新型コロナウイルス感染症患者を受け入れることになり、一般的な症状で救急外来を受診する患者と新型コロナウイルス感染症疑いで救急外来受診する患者が混在する状況で稼働することとなった。患者の治療が感染症患者と混在せず通常に実施できること、職員の感染を防ぐことを目標に同年5月1日に「救急看護実践ガイド(以下ガイド)」を独自に作成した。内容は写真付きで視覚的にとらえ、フローチャートですぐに実践できる内容とした。そこで今回、ガイドの活用について現状調査し、その評価と課題を明らかにすることを目的に本研究に取り組んだ。
Ⅱ.倫理的配慮
本研究は個人が特定されないように配慮し、A病院倫理委員会の承認を得て実施した。
Ⅲ.方法
1.研究対象
A病院における救急外来勤務を行う看護師 39名
2.調査期間・方法
2020年12月1日〜12月14日。研究者間で検討を重ね独自で作成した5段階評価のアンケートをインターネット上の無記名質問フォームに入力し調査した。
3.分析方法
得られたデータは項目毎に割合を求め、単純集計し百分率を算出した。
Ⅳ.結果
アンケートの回収率、回答率は82%であった。【ガイドを用いての実践】3:少しできた19%、4:できた72%、5:かなりできた9%【患者対応】(スクリーニング)2:あまり自信がなく対応できない44%、3:少し自信があり対応できる40%、4:自信があり対応できる16%(トリアージ)2:あまり自信がなく対応できない41%、3:少し自信があり対応できる47%、4:自信があり対応できる12%【ガイドが看護実践に役立つか】3:少し役に立った22%、4:役に立った59%、5:かなり役に立った19%【提示時期の適切性】2:あまり適切でなかった3%、3:少し適切であった25%、4:適切であった56%、5:全く適切であった16%【ガイドに対する意見】ガイドのタイムリーな更新が必要。
Ⅴ.考察
【ガイドを用いての実践】は81%、【ガイドが看護実践に役立つか】は78%、【提示時期の適切性】は72%が高く評価している。このことより、日本救急看護学会のガイドに基づき、早期に独自の写真やフローチャートでガイドを作成したことは、適切な時期に実践の中で役立てることができたと考える。【患者対応】(スクリーニング)については、自信があり対応できるが16%、少し自信があり対応できるが40%であった。スクリーニングについては、日本救急看護学会のガイドでも重要とされている。現在、当院の救急外来ではスクリーニングは、救急外来のリーダースタッフが問診票を用い実践している。そのため、実践経験のないメンバースタッフへの理解が乏しいことが考えられる。今後、感染を防ぐ上で誰もが理解して実践できるように問診票の改定やリーダースタッフともにメンバースタッフも実践していく必要がある。
未知の感染症である新型コロナウイルス感染症の最新情報は常に更新、周知することが重要であり、ガイドに対する意見にあるようにガイドのタイムリーな更新が重要である。そのため、今後、独自のガイドを更新する担当チームを決め、感染拡大することなく救急外来を運用していくためにガイドを効果的に活用していく必要があると考える。
COVID-19(以下、新型コロナウイルス感染症)は世界的に猛威をふるっている感染症である。救急外来の看護に関して、2020年4月22日に日本救急看護学会が「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応した救急看護実践ガイド」を発表した。A病院でも2020年3月に新型コロナウイルス感染症患者を受け入れることになり、一般的な症状で救急外来を受診する患者と新型コロナウイルス感染症疑いで救急外来受診する患者が混在する状況で稼働することとなった。患者の治療が感染症患者と混在せず通常に実施できること、職員の感染を防ぐことを目標に同年5月1日に「救急看護実践ガイド(以下ガイド)」を独自に作成した。内容は写真付きで視覚的にとらえ、フローチャートですぐに実践できる内容とした。そこで今回、ガイドの活用について現状調査し、その評価と課題を明らかにすることを目的に本研究に取り組んだ。
Ⅱ.倫理的配慮
本研究は個人が特定されないように配慮し、A病院倫理委員会の承認を得て実施した。
Ⅲ.方法
1.研究対象
A病院における救急外来勤務を行う看護師 39名
2.調査期間・方法
2020年12月1日〜12月14日。研究者間で検討を重ね独自で作成した5段階評価のアンケートをインターネット上の無記名質問フォームに入力し調査した。
3.分析方法
得られたデータは項目毎に割合を求め、単純集計し百分率を算出した。
Ⅳ.結果
アンケートの回収率、回答率は82%であった。【ガイドを用いての実践】3:少しできた19%、4:できた72%、5:かなりできた9%【患者対応】(スクリーニング)2:あまり自信がなく対応できない44%、3:少し自信があり対応できる40%、4:自信があり対応できる16%(トリアージ)2:あまり自信がなく対応できない41%、3:少し自信があり対応できる47%、4:自信があり対応できる12%【ガイドが看護実践に役立つか】3:少し役に立った22%、4:役に立った59%、5:かなり役に立った19%【提示時期の適切性】2:あまり適切でなかった3%、3:少し適切であった25%、4:適切であった56%、5:全く適切であった16%【ガイドに対する意見】ガイドのタイムリーな更新が必要。
Ⅴ.考察
【ガイドを用いての実践】は81%、【ガイドが看護実践に役立つか】は78%、【提示時期の適切性】は72%が高く評価している。このことより、日本救急看護学会のガイドに基づき、早期に独自の写真やフローチャートでガイドを作成したことは、適切な時期に実践の中で役立てることができたと考える。【患者対応】(スクリーニング)については、自信があり対応できるが16%、少し自信があり対応できるが40%であった。スクリーニングについては、日本救急看護学会のガイドでも重要とされている。現在、当院の救急外来ではスクリーニングは、救急外来のリーダースタッフが問診票を用い実践している。そのため、実践経験のないメンバースタッフへの理解が乏しいことが考えられる。今後、感染を防ぐ上で誰もが理解して実践できるように問診票の改定やリーダースタッフともにメンバースタッフも実践していく必要がある。
未知の感染症である新型コロナウイルス感染症の最新情報は常に更新、周知することが重要であり、ガイドに対する意見にあるようにガイドのタイムリーな更新が重要である。そのため、今後、独自のガイドを更新する担当チームを決め、感染拡大することなく救急外来を運用していくためにガイドを効果的に活用していく必要があると考える。