第6回日本在宅医療連合学会大会

講演情報

シンポジウム

14-2:フレイル・多臓器併存・その他

シンポジウム5:安心して嚥下障害呼吸不全の方が過ごせる地域づくりの取り組み ~医療、介護、非営利組織を活用して~

2024年7月20日(土) 10:10 〜 11:40 第3会場 (会議室201)

座長:井上 登太(みえ呼吸嚥下リハビリクリニック)、前田 玲(帯広中央病院栄養科)

10:25 〜 10:40

[S5-2] リハビリテーション部・総務部・ボランティアの立場から

*鈴木 典子1,3、井上 登太1,2,3 (1. みえ呼吸嚥下リハビリクリニック、2. (株)グリーンタウン呼吸嚥下ケアプラニング、3. NPOグリーンタウン呼吸嚥下研究グループ)

理学療法士 呼吸療法認定士 呼吸ケア指導士 日本摂食嚥下リハビリテーション学会認定士 
平成 9 年  中部リハビリテーション専門学校 理学療法学科 卒
平成23年  鈴鹿医療科学大学大学院 保健衛生学研究科 修士課程 卒
平成21年  株式会社グリーンタウン呼吸嚥下ケアプラニング
平成22年  みえ呼吸嚥下リハビリクリニック リハビリテーション部
リハビリテーションにおいて、機能変化の予想に気づき情報を共有する、必要時に十分なかかわりを持つ、安定時に適切な間隔での評価を行い包括的呼吸嚥下リハビリテーションを行います。リハビリ助手、クリニック事務を含む総務も同じ言葉で情報を共有し、外来や受付での患者さんや家族さんへ情報を抽出し共有すること、みんなで見守っていることを伝え安心していただくために、基本認定試験を受け、症例検討会、急変シミュレーション等に参加することに努めています。障害等の進行においても楽しみ、対応し、支え合い生活できることを自覚していただく一助として、我々を含む地域の方々へ、地域の現場で障害のある方々が楽しんでいる姿が当たり前になるためのアピールとして、年2回の患者会遠足、入院患者・外来患者・付属サ高住入居者に対し15年来、毎月1回外出ボランティアを開催しています。NPPVなどの機器を使用していても気管切開していても出かけられる、楽しめると知った方々はその治療に対する抵抗も少なく速やかな導入が可能となり、苦痛を感じる機会が減ります。食事を食べることが困難になっても、楽しめる、経管栄養を行っても食べられると自覚することでモチベーションの継続につながります。私たちも様々な刺激があふれる中、安静時の限られた環境で診ているのと異なる本来のその方の機能と希望に気づかされることが多々あります。もちろん、地域の受け入れの反応により悔しい思いをすることもありますが、スタッフの家族子供たちも参加して、より深く気持ちとしても治療としてもかかわりあうことにつながる大切な機会となっています。排除される存在ではなく、特別扱いを受けない、当たり前の風景となるよう期待して継続し地域に出て行く活動をつづけています。