[P4] ポスター発表4

[P4-048] 計算に困難のある児童の背景にある数の表象についての検討

数直線課題を用いて

〇後藤 亜矢子¹、関 あゆみ²、小枝 達也³、山下 公司⁴、池田 千沙⁵、渡邊 隆史⁶ (1. 北海道大学大学院教育学院、2. 北海道大学大学院教育学研究院、3. 国立成育医療研究センター、4. 札幌市立南月寒小学校、5. 北海道教育大学札幌校、6. NPO法人ジャイフル)

Keywords:計算困難、数の表象、数直線課題

数量の大きさを見積もる力は, 発達と共に対数的な表象から線形的な表象へと変化していくと言われている。一方で, 計算に著しい困難のある児童の数表象の形成は障害されている可能性が指摘されている。本研究では, 計算困難の主因が数表象の未熟さにあるのかを調べるため, 数直線課題を用いて計算困難のある児童一人一人の数表象の特徴と計算困難との関係を検討した。結果, 計算に困難のない群では数表象の不十分さが計算困難に影響を与えることが示唆された。ただし, 計算困難のある児童のうち半数は0から100, 0から1000の両範囲で線形傾向の強い数表象を示しており, 計算の困難さは数表象の未熟さだけでは説明できないと考えた。