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[R6-06] マントルかんらん岩の部分溶融によって生成される安山岩質メルトについて
キーワード:実験岩石学、安山岩
本研究では,大陸地殻の形成機構の解明に重要な意味を持つスラブメルティングについて検討するために,かんらん岩にスラブメルトを加えた出発物質を使用し,水飽和の条件で部分融解実験を行っている.今回はマントルかんらん岩の部分溶融で安山岩質メルトが形成される可能性について述べる.今回の実験結果からは,通常のマントルかんらん岩の部分溶融でもカルクアルカリ安山岩質メルトが形成されることが予想される.これらの実験で得られたガラスの組成は,いずれもカルクアルカリ質デイサイト~安山岩であるが,天然の火成岩よりもAl2O3に富む(無水換算で20.3--21.5%)点で大きく異なる.この点を説明するためには,メルトから初期に多量の斜長石が分別されることを仮定する必要がある.