一般社団法人日本鉱物科学会2021年年会・総会

講演情報

口頭講演

R1:鉱物記載・分析評価(宝石学会(日本) との共通 セッション)

2021年9月17日(金) 14:00 〜 16:45 Zoom Session 2

座長:黒澤 正紀(筑波大学)、門馬 綱一(国立科学博物館)、坂野 靖行(産総研)

14:00 〜 14:15

[R1-01] 分析電顕での吸収補正による定量分析の特徴と問題点

*藤野 清志1、富岡  尚敬2、大藤 弘明3 (1. 無所属、2. 海洋研究開発機構、3. 東北大)

キーワード:分析透過電顕、定量化学分析、吸収補正

分析電顕での吸収補正による定量分析では,同じ鉱物種の厚さ0でのkファクターを実験的に求めておくことで,その鉱物種の幅広い組成について吸収補正計算による定量分析ができる.しかし,この分析法はその有用性に関わらず適切な計算方法が確立されてないため,広く利用されていないのが現状である.特に問題なのは,吸収補正計算を行うときの薄膜の厚さをどう選ぶかが確立されてない点である.筆者らは,この正確な組成を得るための厚さの選定について,簡便で有用な方法を見出した.この方法を紹介するとともに,そうして選ばれた薄膜の厚さが,実測の厚さと一致するかどうかについて,報告したい.