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[R5-02] カンラン岩質エコンドライト隕石のカンラン石結晶方位解析:原始惑星でのマグマ結晶化・変形過程の検証
キーワード:カンラン岩質エコンドライト、カンラン石、結晶方位定向配列、後方散乱電子回折
FE-SEMに付属したEBSD分析装置を用いて、ブラチナイト11個とungroupedのカンラン岩質エコンドライト3個に含まれるカンラン石の結晶方位解析を行った。その結果、半分近くの試料でb, c, b+c軸のカンラン石CPOが見られ、先行研究とよく一致する結果が得られた。c軸集中のCPOはカンラン石の長軸方向であることから、流れのある溶岩流中などでの集積過程が考えられる。一方でb軸集中のCPOはカンラン石の広い結晶面(010)面を重力的に上下にして結晶がマグマ溜まりの底に静穏に沈積した集積過程が考えられるが、天体内部での変形による過程も知られている。実際、NWA 6077は微量元素分析からコンドライト的物質の部分溶融後の残渣であることが指摘されていることから、原始惑星内部での変形過程によってカンラン石のb軸集中が形成された可能性がある。