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[R6-07] オマーンオフィオライトの古拡大軸セグメント構造
キーワード:オマーンオフィオライト、古海嶺軸セグメント、シート状岩脈群、デヴァル
北部オマーンオフィオライトのWadi Fizh〜Wadi Sadamの古拡大軸セグメントの南半部のシート状岩脈群の古海嶺軸走向の復元と全岩化学組成分析を行った.その結果,セグメント南半部のシート状岩脈群はセグメント南端の北10 kmのWadi Salahi付近で約20°屈曲し,北側は〜160°,南側は〜0°走向であった.セグメント南半部の岩脈のほとんどはMg#35-60,TiO2 0.5-3 wt%,P2O5 0.04-0.37%でセグメント半部中央付近のWadi Bidi付近に最も未分化な岩脈が多く,その南のWadi Hilti付近に最も分化したものが出現する.古海嶺軸走向の復元により,セグメント南半部のシート状岩脈群の走向は10-15 km長の2つの小セグメントに分けられ,これは古海嶺軸の折れ曲がり(DEVAL)に相当すると考えられる.この付近は上部フォリエーティッドガブロが薄く,単斜輝石のMg#組成幅が大きいことより,DEVAL付近はマグマ溜まりのメルトレンズが薄いか,途切れた部分に相当し,マグマが冷却しやすく,分化した集積鉱物や岩脈が形成されたと考えられる.