一般社団法人日本鉱物科学会2021年年会・総会

講演情報

口頭講演

R7:岩石・鉱物・鉱床 (資源地質 学会 との共催 セッション)

2021年9月18日(土) 09:30 〜 12:15 Zoom Session 3

座長:越後 拓也(秋田大学)、秋澤 紀克(東京大学大気海洋研究所)

09:45 〜 10:00

[R7-02] 中学校理科教科書における鉱物名の表記について

*林 信太郎1、川手 新一2、貴治 康夫3、宮嶋 敏4 (1. 秋大・院教、2. 武蔵高校、3. 立命館高校、4. 熊谷高校)

キーワード:中学校理科教科書、鉱物名の表記、学校教育

5社の中学校理科教科書について,教科書中での鉱物名の表記についてチェックした。その結果,中学校理科教科書における鉱物名の表記には,漢字表記,漢字混じりのカタカナ表記の2種類があることが明らかになった。例えば,石英の表記では,D社は漢字で「石英」とのみ表記され,A社は「セキエイ(石英)」とカナで表記されている。鉱物名は,3社が漢字表記,2社が漢字混じりのカタカナ表記である。この不一致には二つ問題がある,すなわち,第一に中学生の学習の負担をかける,第二に大学における教員養成で全てのパターンを教える必要が出てくる。

もし仮に,鉱物科学会で「教科書に使用する鉱物名のガイドライン」のような統一的な基準を示しておけば,将来の教科書改訂の際に参考にされる可能性が高く,この表記上の不一致は解消される可能性が高いだろう。