R7：岩石・鉱物・鉱床 (資源地質 学会 との共催 セッション)

[R7P-02] 秋田県荒川鉱山産燐銅鉱の産状及び形成機構

*鈴木 照洋¹、藤巻 勇帆¹、越後 拓也¹、渡辺 寧¹ (1. 秋田大・国資)

キーワード：燐銅鉱　、燐灰石、荒川鉱床、二次鉱物、二次富化作用

鉱脈型銅鉱床である荒川鉱床では，以前より燐銅鉱の産出が知られているが，捨石場より発見されたものが主であり，産状及び形成過程については不明である．かつて荒川鉱床嗽沢奥??より産した鉱石であり，多量の燐銅鉱を含む鉱石が複数発見された．この鉱石を用い，荒川鉱床での燐銅鉱の形成過程を解明する．
　今回発見された燐銅鉱は塊状燐灰石に伴い産したものである．燐銅鉱の産状は塊状燐灰石を交代するように晶出するものと，母岩の割れ目や空隙中に晶出するもの2種に分類することができる．いずれの燐銅石も褐鉄鉱との共沈が認められない．これらの産状から荒川鉱床の燐銅鉱は酸性で銅に富んだ天水と脈中の燐灰石が反応し形成したと考えられる．