一般社団法人日本鉱物科学会2021年年会・総会

講演情報

口頭講演

R8:変成岩とテクトニクス

2021年9月17日(金) 14:00 〜 16:45 Zoom Session 1

座長:中村 佳博(産総研)、遠藤 俊祐(島根大学)

14:00 〜 14:15

[R8-07] ミャンマー・モゴック北方に見出されるUHT変成岩

Htay Khaing2、*小山内 康人1、中野 伸彦1、Dolzodmaa Bolgbaatar4、北野 一平3、Htet Zaw4、足立 達朗1、大和田 正明5 (1. 九大・院比文、2. ミャンマー宝石研究所、3. 栃木県博、4. 九大・地球社会統合科学府、5. 山口大・理)

キーワード:モゴック変成帯、超高温変成作用、スピネル−石英シンプレクタイト、直方輝石−スピネル−菫青石コロナ、漸新世

ミャンマーを南北に縦断するモゴック変成帯から,新たに2種類の超高温変成岩類が見出された.Spl-Qz共生を含むGrt-Sil-Qz-Kfs珪長質片麻岩と,超高温変成条件下で減圧により形成されたOpx−Crd−Splコロナ状シンプレクタイトを含むGrt−Opx−Crd−Silグラニュライトである.後者では,ピーク変成条件に至る昇温減圧過程で(1) Opx+Crd,(2) Crd+Spl,(3) Opx+Splなどのコロナ状シンプレクタイトが連続的に形成された.これらの超高温変成岩類は5.5〜8 kbar,850〜1000 ℃の温度・圧力条件を示し,ジルコンU-Pb年代測定により3100 Maから60 Maの多様なインヘリテッド年代と26.56±0.76 Maの変成年代が得られた.