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[R8-09] 東南極セール・ロンダーネ山地メーニパに産する泥質片麻岩の温度圧力履歴
キーワード:大陸衝突帯、変成作用、温度圧力履歴、グラニュライト、南極
東南極セール・ロンダーネ山地中央部メーニパのBt-Sil-Grt片麻岩の温度圧力条件の推定を行った。ザクロ石はYによるゾーニングを用いてコアとリムに分けられ、コアからリムに向かってCaが減少し、Mgが若干増えるゾーニングを示す。コアは包有物に富み、マトリクスに比して高いAn値を持つ斜長石が多数包有されるがAl2SiO5鉱物は包有されない。リムには主として珪線石が包有され、藍晶石と珪線石がともに包有されるザクロ石も1粒存在した。マトリクスには珪線石のみが産する。ザクロ石に多数包有されるルチルに対し、Zr-in-Rt地質温度計を適用したところ、コアのルチルは1.0 GPaを仮定すると約680-820℃、リムのルチルは約0.9-1.15 GPaで約750-870℃を与えた。一方、ザクロ石と接する2次的な斜長石、黒雲母、ザクロ石リムの組成ペアにザクロ石-黒雲母地質温度計とGASP地質圧力計を適用すると約0.38 GPa、約610℃を得た。これらにより、メーニパからは時計回りに近いP-T履歴が得られる可能性が高い。